
<ロケット・モーゲージ・クラシック 初日◇29日◇デトロイトGC(米ミシガン州)◇7370ヤード・パー72>
メジャー第3戦「全米オープン」では最終日最終組でプレー、今季は7度のトップ10入りと好調のリッキー・ファウラー(米国)。今大会の第1ラウンドは10番からスタートして、16ホール消化時点で7アンダーとスコアを伸ばしていた。
しかし、8番パー4で2打目をグリーンオーバーすると寄せきれずにボギー。9番パー3はティショットをグリーン右のバンカーに入れると、こちらは1.3メートルに寄せたがパットが入らずボギー。上がり2ホール連続でスコアを落とし、「67」でホールアウト。5アンダーで首位と3打差の14位タイで初日を終えた。
果たして好調だった初日、終盤に崩れたその理由は?
「本当に、正直に言う。ものすごくトイレに行きたかったんだ…」とファウラー。ホールアウト直後にはドーピング検査が待っていたため、「幸運にもトイレに直行できた(笑)」と恥ずかしそうに笑った。
「終盤の5ホールにはトイレの設置がなくて、ちょっと体が震えていたほど。トイレがないのを責めることはできないけど…、でも大変だった」と告白した。
2019年「WMフェニックスオープン」で通算5勝目を飾って以来、ツアーは未勝利。21~22年には世界ランキング100位外へと低迷していたが、今季は元のスイングコーチ、ブッチ・ハーモン氏と再タッグを組み、好調を取り戻している。
5月の「全米プロゴルフ選手権」は予選落ちに屈したが、翌週の「チャールズ・シュワブチャレンジ」で6位、続く「メモリアル・トーナメント」は9位、「全米オープン」は5位でフィニッシュ。先週の「トラベラーズ選手権」では3日目に「60」を叩き出した。
「すごく自信を持ってプレーができるようになった。今やっていることを信じて、勢いを付けることができる。この2、3年はそれができなかった。今はとても良い位置にいると思う」とファウラー。今大会の冠であるロケットモーゲージと契約を結ぶファウラーは、ホスト大会で復活勝利を目指す。(文・武川玲子=米国在住)