「いい流れができるんじゃないかと思ったけど…」比嘉一貴は一時単独首位も終盤の失速に“悔”

<全米プロゴルフ選手権 初日◇18日◇オークヒルCC(米ニューヨーク州)◇7394ヤード・パー70>

季節外れの霜の影響でスタート時間が遅れ、まだ寒さの残るなかインコースの第1組目としてティオフした比嘉一貴は、圧巻のスタートを切った。
11番パー3で3.5メートルにつけてバーディ発進。12番では10メートルから一度カップ手前で止まったボールがコロンと転がって「きょうのハイライトをいただいたかな」というバーディ。13番パー5ではフェアウェイを渡り歩いたのち下り3メートルを決めると、14番パー4ではティショットをグリーン手前まで運ぶと60センチに寄せる。“4連続”バーディを記録した。

17番はボギーとしたものの、単独首位でハーフターン。前半の途中からはテレビカメラが密着し「撮られているのかな、と思っていた。どこの国の放送でも身長のことを言われるのかなとか。キャディさんとどんな感じで放送されるのかと話しながら楽しく」と、自分が上位を走っていることに気づきながらもタフなコースに対してしっかりと集中した。

後半に入ってもナイスセーブなどの好プレーを見せていたが、終盤に落とし穴。この日難易度が最も高かった6番パー4(498ヤード)で「思ったよりも左で隣のホールまでいっていた」とティショットを木に当てて大きく曲げると、レイアップの2打目はラフから抜け出せず。「すっぽり」と埋まってしまった3打目は、フェアウェイを横切る小川の前にレイアップせざるを得なかった。

そこから長いボギーパットを残し、痛恨のダブルボギー。さらに流れを悪くしたかのように、上がり3ホールはパーオン逃しのボギーを重ねてしまった。「きょう一日すごいいい流れができるんじゃないかなと思ったけど、まあそう甘くなかったですね」と、最も警戒していたという6番からの失速に肩を落とすしかない。

午後組としてプレーする予定の2日目は、かなり強風が吹く予報。「できるだけ貯金、といったらぜいたくかもしれないけど、余裕をもってあすスタートできたらと思っていた」と好スコアを狙っていたが、終盤でその貯金を使い果たしてしまったのが悔しい。「タラレバですけど、あのままスムーズに波なく終われたらあしただいぶ楽に…」と悔いの言葉は積み重なる。

だが、気持ちを切り替えるしかない。あすは初日スコアを落としたアウトコースからティオフし、伸ばしたインコースは後半となる。「取り返すまではいかないけど、うまく切り抜けて、後半はいいイメージがあるのでまたスコアを伸ばしたい。チャンスはあると思う」と2日目を見据え、メジャー大会初の予選通過、そして上位浮上をねらう。(文・笠井あかり)

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