第223話 ドローン社会目前 5G基地局整備も待ったなし

株の神様の声が聞こえるというTさんは、定期的にその教えを受けています。今日は、Tさんと神様は、前回に引き続き渋谷のあるビルの屋上で投資談義をしているようです。


T:この空をドローンが行き来する社会が目前に迫っている、前回はそういう話を聞きました(第222話 「空の産業革命」へ前進 ドローンが見せる世界)。携帯電波を利用することになると、今後重要なのはやはり5Gですよね。

神様:おっしゃる通りで、今後5Gの整備がますます重要になってくるでしょう。本日はその話をしましょう。

T:よろしくお願いします。

神様:5Gの普及のためには基地局の整備が必要である話は、以前にもしましたね(第157話 いよいよ5G時代到来)

T:はい。5Gはミリ波と呼ばれる高い周波数帯を活用しますが、ミリ波は強い直進性があり、大容量のデータ送信に適している半面、4Gに比べると電波の飛ぶ距離が非常に短いという特徴があります。そのため、より多くの基地局等の設置が必要ということですね。

神様:その通りです。総務省は、2023年度末時点の5G基地局整備数目標を8.4万局以上としていました。しかし、5Gなどの携帯電話基地局の整備方針を示した「ICT インフラ地域展開マスタープラン」を改定し、4G用の周波数の5G化や、5G投資促進税制の導入などによって、2023年度末時点の5G基地局整備数目標を当初の3倍となる21万局以上に引き上げています。

T:5G通信網の整備を前倒しで進めているのですね。現在はどちらかと言えば海外に遅れをとっている状況の中、国際的な競争力を高めることも狙いでしょうね。

神様:おっしゃる通りだと思います。それに伴い、携帯キャリア各社の5G基地局整備計画を見ると、NTTドコモは従前より1年前倒しを計画、KDDIは2021年度末に全国5万局を整備、ソフトバンクは2021年度末には5万局の基地局を整備して人口カバー率90%超を目指すこととしています。

T:しかし、2020年の前半は新型コロナウイルスの影響で契約数が伸び悩んでいるとの話も聞きます。そのあたりはどうなのでしょうか?
 
神様:確かに、外出制限に伴い携帯ショップの営業も自粛したことなど、新型コロナウイルスの影響はあります。しかし経済活動が回復する中で、今後の契約数も伸びていくことが予想されます。2021年度には5G契約数が3,000万を超えると予測されており、2021年度は5G契約数、5G対応スマートフォンの出荷台数がともに加速して伸びていくのではないでしょうか。

T:ドローンの関連企業やサービスの今後の成長のことを考えれば、ここ1、2年のうちに5G環境の整備を進めておかなければいけませんね。一般消費者による5G端末の普及も、それに伴って伸びていくことは想像できます。
 
神様:ですから、今一度、5G基地局整備に関連する企業や通信サービスに強い企業には注目すべきだと思います。「空の産業革命」へと進む2020年代前半、土台を整える機会は今しかありません。5G基地局整備、待ったなしです。

T:足元では菅政権が誕生し、携帯料金の値下げへの期待がクローズアップされています。消費者にとっては値下げが実現すれば5G端末が入手しやすくなるかもしれません。また、第4の携帯キャリアとして参入した楽天も5Gサービス開始を予定しています。5G商戦も過熱化し、5G普及にとっては追い風となりそうですね。

神様:こうして都心を一望しながら、政府や各企業の動向を見ていると、少し先の日本の姿が見えるようですね。「木を見て森を見ず」にならず、今だけを見るのでもなく、全体を見通しながら、未来を想像する中で投資先を考えていくのが投資の醍醐味です。これからもその心を忘れないでくださいね。

(この項終わり。次回10/7掲載予定)

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