25年ぶり 超高速旅客船「川崎ジェットフォイル」着水 「海を飛ぶ船」今後はどうなる?

川崎重工業が25年ぶりに製造した超高速旅客船「川崎ジェットフォイル」の着水式が行われました。東海汽船「セブンアイランド結」として、東京(竹芝)~伊豆諸島航路などに就航予定。最高およそ80km/hで、海を飛ぶように航行します。

超高速航行のジェットフォイル 東海汽船の東京~伊豆諸島航路へ

 川崎重工業の神戸工場で2020年3月26日(木)、25年ぶりに製造された超高速旅客船「川崎ジェットフォイル」の着水式が実施されました。「ジェットフォイル」は、アメリカのボーイングが開発した水中翼船。川崎重工は1987(昭和62)年にその製造・販売権を引き継ぎ、1995(平成7)年までに15隻を建造しました。

 このたび着水式が行われたのは、それから25年ぶりに川崎重工が建造したジェットフォイル。東海汽船が、東京(竹芝)と伊豆諸島(東京諸島)などを結ぶジェットフォイル「セブンアイランド虹」(1981年ボーイング製)の代替船として発注したものです。 新造船は2020年7月13日(月)、「セブンアイランド結(ゆい)」として就航する予定。バリアフリー設備の充実などが図られ、竹芝~伊豆大島間の約120kmを1時間45分で走破します。 着水式は、東海汽船の山﨑潤一社長をはじめ約30名が出席するなか、花束贈呈、記念写真撮影、国旗掲揚、命名、支綱切断と進行。「セブンアイランド結」は、巨大クレーンに吊られて着水しました。

80km/hで「翼走」する「海を飛ぶ船」ジェットフォイルとは? さらなる建造目指す

 この「川崎ジェットフォイル」は、ウォータージェット推進で走る全没翼型水中翼旅客船。停止時や低速時は一般的な船と同様の状態(艇走)ですが、スピードが出てくると、船体下の翼に揚力が発生し、船体が浮き上がって離水(このとき翼は水面下)。船体が空中にある状態で高速航行するため(翼走)、「海を飛ぶ船」とも呼ばれます。 推進は、2基のガスタービンエンジンで毎秒3トンの海水を後方に噴き出す方式。約80km/h(43ノット)以上で航行できます。全長27.4m(水中翼を下げた状態)、型幅8.5m、旅客定員241名です。価格は51億円とのこと。

 川崎重工によると、高速推進性能と船酔いのない快適な乗り心地を、高いレベルで兼ね備えているといいます。波高3.5mの荒波でも安定した航行が可能なほか、飛行機と同様に船体を内側に傾斜させることで、スムーズに旋回できるとのこと。 ジェットフォイルは現在、日本国内で6社が21隻を運航。川崎重工は今後、2年に1隻のジェットフォイル建造を目指し、老齢化した船の代替需要に応えていきたいと考えているそうです。 また今回の新造船は、バリアフリー対応などを除き25年前と同様の構造で、改良などは今後の課題といいます。 ちなみに、25年ぶりの建造にあたって川崎重工では、在職中のベテランに加え、かつてジェットフォイルに携わっていたOBも招集したそうです。

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