
2011年3月11日に発生した東日本大震災から、まもなく9年が経ちます。岩手県は、震災を風化させず、復興への継続的な支援につなげるため、復興に取り組む姿を取り上げたポスター4種類と動画2種類を制作しました。
テーマは「復興新時代をいわてから。」。震災の記憶と教訓を次世代に受け継ぐ『東日本大震災津波伝承館(愛称:いわてTSUNAMIメモリアル)』と『いのちをつなぐ未来館』、津波時に消防団の命も守る『水門・陸閘(りっこう)自動閉鎖システム』、水産業の再生と三陸地域への観光・誘客に向けた新たな取り組み『瓶ドン』の4つを取り上げます。
東日本大震災津波伝承館は、「奇跡の一本松」で知られる陸前高田市に、震災の記憶と教訓を次世代に受け継ぐために誕生しました。伝承館を取り上げたポスターには、解説員の皆さんと、震災で大破した消防車の展示物が映っています。
「瓶ドン」という言葉を初めて聞いたという方もいるかもしれません。岩手県の沿岸部では、とれたてのウニを海水と一緒に牛乳瓶に詰めて保存するそうです。このスタイルから考案され、2018年10月に誕生した宮古市の新しいご当地メニューが、『瓶ドン』です。ポスターには、牛乳瓶に詰まったイクラやホタテなど、美味しそうな海産物が鮮やかに並んでいます。
「未来のための伝承・発信」がテーマの『いのちをつなぐ未来館』と「安全の確保-防災のまちづくり」がテーマの『水門・陸閘自動閉鎖システム』は、ポスターに加えて動画でも紹介されています。
動画では、震災の記憶と教訓を伝える釜石市の「うのすまい・トモス」の一角にある「いのちをつなぐ未来館」で働く菊池のどかさんが防災教育の大切さを語っています。また、野田村消防団長の弐又 文雄さんは、津波が発生した際、水門を閉めるという業務に従事している消防団の活動や、震災時の様子を語ります。2017年から新しく導入された「水門・陸閘自動閉鎖システム」によって、安心して防災活動ができるようになったそうです。
これらのポスターは、2月19日から3月18日にかけて、岩手県内外の自治体や団体等(50団体、80か所)で開催される「岩手県復興ポスター展」や、3月11日前後には、都営地下鉄での中吊り広告などにより発信される予定です。