【チャ子ちゃん先生の課外授業】(コロナウィルスに思う)何をするにも自分自身の体を守ることから(1)

絹

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かつて女性誌の記者として活躍された、着物文化研究家の中谷比佐子さんのコラムです。新型コロナウイルスの影響でマスクの品切れが続く中、マスクを手作りする人も。今回はそんな「手作り」がテーマです。

絹のマスク


コロナウイルスのおかげで「絹」の見直しが始まっている。なぜならば、コロナウイルスはたんぱく質を選り好みするらしい、苦手なたんぱく質を持つ物体はスルー。その苦手なたんぱく質を持っているのが「絹」。十種類の必須アミノ酸がそれにあたるらしい。

そのことを知って、早速絹のマスクを作り始めた人もいる。家に眠っている着物、その中でも半襟はマスクづくりにピッタリだそうだ。
絹が直接口にあたり、肌に触れれば別の意味でも肌の細胞を活性化する。お肌つるつるになるだろうし、呼吸も涼やかだ。
昭和の初期の写真を見ると、お手製だと思える絹のマスクをして街を歩いている男たちを見かける。きっと母親や妻の手作りであったのだろう。

マスク


コロナウイルスと「手作り」


この「手作り」が近年おろそかになっているように思う。あなたは子供のころ、宿題ではなく、また学校の教材でもないもの、つまり自分の遊びのために何か手作りをしたことがあるだろうか?手近な材料を見つけ、飛行機を作る、水鉄砲を作る、望遠鏡を作る、船を作る、紙風船を作るなどなど。今小さい時のあなたを思い出してほしい、また50年代はすでにおもちゃにあふれ、また作ろうと思うと完成されたキットがあり、「無から有」を作り出すという創造性を発揮することが出来にくくなっていた。いまや国全体が「手作り」を忘れている。既製品ばかりがあふれていて、そこに想像をする、創造をするという能力が死滅してしまった。

でき上がったものを消費するだけの生活者から、何かを手作りしてみるという時代に無理やり向かわされているのが今回のコロナウイルス事件のように思う。
このウイルスは小さい。普通のインフルエンザウイルスの100分の1という小ささで、しかも増殖力と伝播力にあふれている。ただし高温で消滅するという弱さもあり、免疫力の高い人には絶対に寄り付かない。日ごろから正しい衣食住の生活をしている人にとっては怖くない。(続く)

 
【執筆者プロフィール】
中谷比佐子(なかたにひさこ)
株式会社秋櫻舎代表取締役。一般社団法人日本元気シニア総研顧問。着物文化研究家。きものエッセイスト。
「着物が私をどう変えるか?」をきっかけに、着物を切り口に日本の文化を学び伝えている。『きものサロン』はじめ、着物雑誌の企画監修、執筆。風水では著書「和の風水」三五館。
ブログ:チャコちゃん先生のつれづれ日記
和の風水

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