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心の成長や好奇心を持つことはいつでも可能
前回のコラムでもお話ししましたが、昨今の人気書籍には「コミュニケーション力」や、「発想力・右脳力」が多く見られます。こうした傾向を見ると平成の30年間で日本人は知識・スキルの習得、特に論理的な思考力はとても高くなったと思うのですが、インターネット社会で「フェイス トゥ フェイス」の対話や、実際の現場とか人間観察から洞察した「自分の考えを持つ」ことに、少々不慣れな傾向があるように感じます。
こうした状況を踏まえると、これからは「心の成長」や「好奇心を持つこと」が生き方で重要になっている気がします。そういう意味で振り返ると、私(鈴木)は30代後半以降で、大きな心の成長のきっかけとなる経験が二度ありました。
一度目~30代でまさかの・・
広告代理店のマーケティングプランナーとして激務の毎日。終電帰りが続き私はフリーランスになることを漠然と夢見ていました。しかし娘は幼少期で、家族の生活を考えると収入の確保をどうしても考えてしまい、なかなか一歩が踏み切れないで悶々とした日々を過ごしていた時です。
健康診断がきっかけで様々な偶然が3つほど重なり、37歳の誕生日に「念のため受けた」腹部エコー検査で、左腎臓にガンを発見したのです。幸運なことに初期で私は命拾いしました。
しかしガン体験により私の考え、つまりパソコンで言うOSはすっかり再インストールされ、それまで慎重に物事を計画実行していたのに、即座に意思を固めて復帰半年後に退職願を提出し、フリーのマーケティングプランナーとして起業したのです。
「死」を意識した経験から、「仕事が無くて駄目なら、その時に考えれば何とかなるだろう・・」、そして更に「仕事が無くても死にゃしない!」、更には「人間いつ死ぬか分からない!」と、いい意味で開き直って楽観的な考えに変わり、即実行したのです。(続く)
※ABS世代 昭和30(1955)年から43(68)年生まれで現在51歳から65歳の、若者時代にバブルを謳歌した世代
筆者:鈴木 準(スズキジュン)
株式会社ジェイ・ビーム代表取締役
マーケティング・コミュニケーション・コンサルタント、
コラムニスト、ABS研究家、昭和歌謡DJ
南カリフォルニア大学ジェロントロジー学科通信教育課程修了
一般財団法人グローバルジェロントロジーセンター:美齢学指導員
一般社団法人日本元気シニア総研執行役:ABS研究会主任研究員
一般社団法人ジャパンEコマースコンサルタント協会:客員講師
共著書として「広告ビジネス戦略(誠文堂新光社)」を始め、執筆、セミナー、企業研修は多数