
「2020年度までの期間を、65歳を超えた継続雇用延長・65歳以上までの定年引上げ促進の集中期間と位置付け、将来的に継続雇用年齢等の引上げを進めていくための環境整備を図る」
これは、2019年5月30日に開催された「ニッポン一億総活躍プラン」および「働き方改革実行計画」フォローアップ合同会合で示されたものである。(首相官邸HPより)
「人生100年」「生涯現役」と言われるようになって久しく、もはや日常耳慣れた言葉となった。「70歳定年・雇用延長」が現実のものとなりつつある中で、定年後研究所では、「会社員は70歳定年・雇用延長をどのようにとらえているのか」を調査してみた。そこには意外な結果が…。
70歳定年・雇用延長」については、「歓迎できない」(19.2%)や「とまどい・困惑を感じる」(38.2%)と回答した「アンチ歓迎派」が約6割(57.4%)にも上り、「歓迎派」は約4割(42.6%)にとどまった。(図1)
性別・年代別でみると、歓迎派が多いのは60代前半で、男女とも約半数が「歓迎」している。一方、最も少ないのは40代男性で34.0%となっている。とりわけ、男性では年代が若いほど「歓迎できない」という回答が多くなっており、40代と60代前半を比べると2倍以上の開きがある。(図2)
「歓迎する」理由は、「収入期間が延びるから」(82.7%)がダントツで、老後生活資金に対する不安を色濃く反映している。また、約4割が「社会とのつながりが持てるから」「年齢にかかわらず活躍できる社会になるような気がするから」と回答し、生涯現役社会の実現を望んでいる気持ちがうかがえる。
一方、アンチ歓迎派の「とまどい・困惑を感じる」理由は、「収入期間が延びるのは良いが、その分長く仕事をしなければならないから」(65.5%)がトップで、「好きな仕事ができるわけではない」(34.0%)、「ゆっくりとした(自由時間)が過ごせなくなる」(31.5%)が続く。「歓迎できない」では、「60歳(65歳)以降は働きたくないから」(65.7%)が最も多く、「一生働くことになりそうだから」(38.4%)、「のんびり暮らしたい」(36.4%)など、そもそも「働くこと自体が“歓迎できない”」理由となっているのだ。
「一億総活躍」、そして「70歳までの就業機会の確保」(首相官邸HPより)と政府は言っているが、当事者であるシニア層の意識が追いついているのかは疑問である。
(注)定年制度のある企業に勤務している40代・50代男女、および、定年制度のある企業に勤務し60歳以降も働いている60代前半男女、合計516人に対して実施した。(2019年5月、定年後研究所調査)
『 70歳定年は「単なる現状維持の延長線」か 体力、能力、意欲に不安も -「70歳定年」に関する調査(上)- へのコメント 2件 』
いやーうちも働くのはきついなー
できれば、毎日将棋指していきていきたいんだがー
日本では、2019年9月現在で100歳以上の高齢者が7万人を突破して、7万1274人という。7万人が100歳以上である日本、今後はさらに増えていくだろうし、そのときは、70歳、80歳になっても元気(今の高齢者よりも)な人も増えているのではないか。現時点で高齢者の意識が追いついていないのは確かにと思う。一方で。今後の意識の変化も予想している。