【アラカン解剖】長年連れ添った夫婦のカタチ

【アラカン解剖】長年連れ添った夫婦のカタチ

11月には「いい夫婦の日」という日があります。
11月22日が「いい(11)ふうふ(22)」という語呂合わせであることが由来とのこと。

この日はイベント気分になるのでしょうか?それとも普通の日と変わらないのでしょうか?もしかしたら冷ややかな面持ちの方もいるかもしれません。

夫婦には様々なカタチがあります。
おしどり夫婦、友達夫婦、似たもの夫婦、同居人とかした仮面夫婦、離婚寸前の夫婦など、実に多様です。

60歳を過ぎた夫婦は、どういった関係性なのでしょうか。

30年以上も連れ添った夫婦にはそれなりの歴史や人生が刻まれています。
結婚当初の仲良く過ごした日々、子供の成長を一緒に見守る時期、夫婦二人に戻ってからのこと。それは楽しいことばかりではなく、辛かったこと、思い出したくない黒歴史などもあるかもしれません。

普段、60歳以上の女性に会っていると、夫婦関係の話になることが多々あります。

照れながら、「もう腐れ縁だから・・」と表現される方。
「色々言いたいことはあるけど、ここまで来たから、もう仕方ない」と自分を諭すように話す方、が目立ちます。

私が所属する「ハルメク 生きかた上手研究所」では2018年2月、老年夫婦に関するアンケートを、全国の60~79歳の既婚男女437人に行いました。回答者の9割が結婚生活30年以上です。

「配偶者との関係に満足していますか?」という質問に、65.3%が「とても満足」「やや満足」と回答しました。一方、「あまり満足していない」「まったく満足していない」は13%でした。
男女別では、男性61%、女性68.8%が「満足」で、女性の方が夫婦関係に満足しているということになります。

「配偶者との離婚を考えたことがことがありますか?」という質問になると、女性は現実的な回答をしました。
全体では、45.5%が「一度も考えたことがない」、48.1%が「現在は考えていないがこれまでは考えたことがある」、6.4%が「離婚を考えている」と答えました。
しかし男女別にみると、「一度も考えたことがない」と回答した男性は50.5%、女性は41.4%で、「現在は考えていないが過去に考えたことがある」と回答した男性は40.5%、女性は54.4%だったのです。
男性の方が一度も考えたことがない割合が高く、お気楽さが垣間見れる結果となりました。

これらの真意を探るべく、このアンケートのあとに、「満足度の回答」×「男女」の4グループに分け、4名ずつにインタビューを行いました。
まず、「満足」と答えた仲良し夫婦です。男女とも、相手への感謝の気持ちを口にされました。
男性からは「妻に食事を作ってくれたら、その都度ありがとうというようにしている」、女性からは「生きていてくれるだけでありがたい。一番信頼できる人がいなくなると思うだけで悲しくなる」など心が温まる話題であふれていました。

問題は、「不満」と答えた不仲夫婦です。
男性では、「配偶者の口うるささ・小言」「性の不一致」を口にする方が目立ちました。
具体的には、以下のようなコメントです。
「子供が独立してから、怒りっぽくなった。話が全くかみ合わず、食事を一緒にしても楽しくない」
「女房の実家で暮らしたのが失敗だった。2階が我々、1階が両親。妻が2階に上がって来なくなった」
女性からは、配偶者への恨み体験の根深さが露呈しました。
配偶者の借金問題、浮気、暴力など具体的なきっかけを挙げるケースが多かったのです。
「子はいない。けど、夫には隠し子がいた。そのとき別れればよかった。寛大さを見せてしまった」
「夫は52歳のときに大病した。生きるか死ぬかというときに、銀行から2000万円返せといってきた。バブルの時の借金だったみたい。義母と私とで半分ずつ返済した。その後も感謝もない。信頼できなくなった」

もちろん、女性からは(仲良し&不仲とも)、「家事をしない」「姑問題」「会話が合わない」という不満が挙がりましたが、不仲になった決定的な理由にはなっていませんでした。

男女のすれ違いは年を重ねるほど広がり、修復が難しくなるのでしょうか。
過去の恨みを帳消しにすることは難しいですが、一度は考えても離婚を踏みどどまった相手です。長寿社会で、これからも10年以上は連れ添うことになりそうですから、もつれた糸を1本1本ほどく努力をお互いにしてはどうでしょうか。
今回の調査からいえるのは、男性は行動、女性は言葉遣いに気をつければ、気持ちよく暮らせそうだということです。早速本日から意識されて、11月22日を迎えてはいかがでしょうか。

 
 
<お問い合わせ>
東京都千代田区神田神保町2-2 共同ビル神保町6階
株式会社ハルメクホールディングス
生きかた上手研究所
Tel:03-3261-1340 E-mail:research@halmek.co.jp

 
 
【執筆者プロフィール】
梅津順江 (うめづ ゆきえ)
ハルメクホールディングス 生きかた上手研究所所長
大学を卒業後、7年間ジュジュ化粧品株式会社(現・小林製薬株式会社)で商品開発やマーケティング業務、14年間株式会社ジャパン・マーケティング・エージェンシーで定性調査のモデレーターやレポーティングを行う。2016年3月から現職。主に年間1000人近くのシニアを対象にインタビューや取材、ワークショップを行い、誌面づくり・商品開発・広告制作に役立てている。
【著作物 他】
「この一冊ですべてわかる 心理マーケティングの基本」(日本実業出版社 2015年)
「市場開拓、開発テーマ発掘のためのマーケティング具体的手法と経験事例集」(技術情報協会 2013年共著)
2017年11月から毎日新聞の経済プレミアにて「シニア市場の正体」、2018年6月からプレジデントオンラインにて「プレジデントリサーチ隊」を連載中。


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【アラカン解剖】長年連れ添った夫婦のカタチ へのコメント 1件 』

  • 投稿者:マツアミ

    「性の不一致」の問題は深刻ですよね、私は、まだ高齢ではないですが、年を重ねてもこの問題が続くのかー、、、、

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