第180話 今年の話題商品に注目 スマートフォンから見える未来

株の神様の声が聞こえるというTさんは、定期的にその教えを受けています。今日は紅葉が美しい山中の茶屋での投資談義となりました。


T:もう11月ですね。1年が経つのが早いです。

神様:まさに、光陰矢のごとし。投資も、一日一日思い残すことなく行っていきたいものですね。ところで、少し早いですがそろそろ世の中では、一年のトレンドを振り返る時期ですね。

T:毎年、年末が近くなると「今年の漢字」や「ヒット商品番付」などが発表されますね。

神様:Tさんならもちろんチェックするでしょうが、そこから今後のトレンドや良い投資先が見えてくることもありますね。

T:(チェックはするがそこまでは考えておらず)は、はい。そうですよね。

神様:その年の話題の商品には、未来の行方を知るヒントが隠されていますよ。私の中で今年これは、と思ったのは「iPhone 11」ですね。今回はカメラ機能が注目されました。以前、半導体の話をしたことを覚えていますか?

(第149話 半導体メーカーは買いか?(その1))

T:はい。半導体は、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)、自動車の電装化、5G(第5世代移動通信システム)などでも頭脳として必要とされる重要なものである、という話でした。

神様:スマートフォンのカメラには、CMOSイメージセンサーという、レンズからの光を電気信号に変える半導体が使用されています。このセンサーの技術が発展し、最近のスマートフォンではカメラの高性能化が進んでいるのです。

T:CMOSイメージセンサーは光を取り入れる面積が大きいほど性能が良く、「iPhone 11 Pro」では、スマートフォンの限られたスペースで高性能なカメラを実現するためにレンズの数を3つに増やしたのですよね。

神様:iPhoneを始めとしたスマートフォンが今カメラに力を入れている、というところに注目しましょう。これは何を意味していると思いますか?

T:単純に、カメラ技術が進歩して各メーカーで高機能化へ向けた競争が激化したものと思っていましたが、冒頭の話を思い出すと、IoTや5Gが本格化すれば、スマートフォンのカメラもただ写真や動画を撮影するものではなく、人間の目のように、センサーやコミュニケーションの役割を果たすようになるかもしれませんね。

神様:その通りです。5Gの世界では様々な機器がネットワークとつながる社会が実現します。カメラはネットワーク上の情報収集で重要な役割を果たすでしょう。今後は、防犯、防災、医療、製造現場、自動運転など、様々な分野でスマートフォンのカメラが活躍するのではないでしょうか。

T:そう考えると、スマートフォンには未来が詰まっていますね。

神様:複眼カメラが普及し始めた2017年から、CMOSイメージセンサーの世界市場規模も大きく伸びました。ところで、半導体業界では日本は厳しい状況と言われていますが、CMOSイメージセンサーのシェアでは、日本企業が世界首位なのはご存知ですか?

T:いえ、知りませんでした。そう言えば、デジタルカメラを始めとしたカメラ技術は日本のものづくりの最後の砦と言われています。関連機器を扱う企業も含めて、未来の役割に期待して、しっかり応援したいと思います。

Tさんは、最新のスマートフォンから未来へのヒントをもらい、日本のカメラ技術に期待するとともに、今年のトレンドは何か、そこからどんな未来が見えてくるか、改めて考えてみようと思いました。

(この項終わり。次回11/13掲載予定)

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