安倍首相、拉致前面に「日朝」前のめり=衆参ダブル選に臆測

 安倍晋三首相が北朝鮮による日本人拉致問題の解決に向けた決意を前面に出し、日朝首脳会談実現へ前のめりな姿勢を見せている。拉致問題は首相にとりライフワークとも言える課題。与党内では、拉致問題の「進展」を示せれば、夏の参院選と合わせた衆参同日選に打って出るのではないかとの臆測も出てきた。
 首相は19日、東京都内で開かれる拉致問題の「国民大集会」に担当相を兼ねる菅義偉官房長官とともに出席し、日朝首脳会談への決意を訴える方向。トランプ米大統領が25~28日に来日する際には、2017年の来日時に続いて拉致被害者家族と引き合わせる予定だ。
 北朝鮮は最近、短距離弾道ミサイルを発射したが、首相は前提条件を付けずに金正恩朝鮮労働党委員長と会談する方針を堅持。拉致問題について「あらゆるチャンスを逃すことなく、果断に行動していく」と強調している。菅長官は15日、自民党の拉致問題対策本部などの会合で「まさに正念場だ」と説明した。
 対北朝鮮強硬派だった首相の転換は、被害者家族の高齢化に加え、自身が掲げた「戦後外交の総決算」のもう一つの課題である北方領土返還交渉の停滞が背景にあるのは間違いない。6カ国協議の枠組みで日本だけが北朝鮮と首脳会談を行っていないことへの焦りもあるとみられる。
 日朝首脳会談実現の兆しは今のところ見えていないものの、「首相がかじを切ったのは手応えを感じているからでは」(政府関係者)との声が広がる。自民党のある閣僚経験者は「会談を成果に掲げて衆院を解散し、ダブル選に踏み切るつもりではないか」と指摘する。 


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