ワークショップで出たアイディアを商品化へ――DeNAが仕掛ける野球と日常の融合

■参加者から生まれた野球と公園、日常生活をつなぐアイディア

 スポーツを軸とした新しい街づくり「横浜スポーツタウン構想」に取り組むDeNA。ベイスターズ、そして横浜スタジアムを発信源とし、既存の概念に囚われない様々なプロジェクトを仕掛けている。横浜スタジアムがある横浜公園に隣接する「THE BAYS(ザ・ベイス)」の2階にあるシェアオフィス/コワーキングスペース「CREATIVE SPORTS LAB」では、2月20日に興味深いワークショップが開催された。

 横浜のパークライフを考えるシリーズイベント第3弾として行われたのは、「公園がもっと身近に、楽しくなるプロダクト」の開発会議だ。過去2回のイベントでは、日本各地で面白い公園作りを手掛けている達人を講師に招き、公園や道など公共空間が秘める可能性や活用法などについて考察を深めた。

 ベイスターズが拠点とする横浜スタジアムは、JR関内駅に隣接する横浜公園の一角に位置し、観光名所として知られる山下公園・大さん橋エリアには日本大通りでつながっている。球場で生まれる盛り上がりを地域に広めていくには格好のロケーションだ。そこで、横浜スタジアムが「コミュニティボールパーク」として持つ可能性を考え、そこから得た野球と公園、日常生活をつなぐアイディアをグッズやイベントなどの「商品=プロダクト」という形で具現化しようというのが、今回のイベントだった。

 さらに、このイベントには球団から執行役員・事業本部本部長の木村洋太氏、事業本部MD部で商品企画開発を担当する山中勝美氏が出席。ここから生まれたアイディアの中から、優れたものは実際に商品化を目指すという、参加者の意欲を掻き立てるものとなった。

 前半は、ゲストとして参加した杉崎栄介氏(横浜市芸術文化振興財団)と飯石藍氏(公共R不動産)から、両氏が取り組むプロジェクトの紹介を通じ、球場や横浜公園を中心とした街を楽しむためのヒントがレクチャーされた。続いて、横浜を拠点とするクリエイターら5人のプレゼンターが、自身の考えたプロダクトについてプレゼンテーションを実施。球場に散らばるゴミからヒントを得たデポジット弁当箱、横浜スタジアムの形状からアイディアを得たビニルプールなど、発表された斬新かつ奇想天外なアイディアの数々に、参加者からは驚きの声と笑いが起きた。

■発表されたアイディアを、実際に商品化する方向

 和やかなムードのままに迎えた後半は、参加者が5つのグループに分かれて、球場でも公園でも使える便利グッズや、新たな球場や公園の活用法など、野球・公園・日常生活をつなぐプロダクトの開発会議を行った。大学生からベテラン社会人、クリエイターまで男女を問わず集まった参加者は、アイディアを付箋に書き込んで活発に意見交換。各グループとも、まとめきれないほど多くのアイディアが飛び出したようで、大いに頭を悩ませながらの発表を迎えた。

 ファンなら一度足を踏み入れてみたい球場の芝生部分を利用したイベント、和のテイストを取り入れた夏祭りの開催と関連グッズの販売、ベイスターズ音頭の制作、球場や横浜公園で利用できる新素材の布を使ったグッズなど、これまでとはひと味違うアイディアの数々が発表され、会場は大いに盛り上がった。これらの発表に人一倍興味深く耳を傾けていた、ベイスターズ商品企画開発担当の山中氏は「実現させる価値のあるアイディアばかり。実際に今シーズン中に製品化していきたいと思います」と力強く断言。参加者からは期待の声が上がった。

 球団が音頭をとり、ジャンルの垣根を跳び越えた街づくりを盛り上げようという取り組みを、高く評価する声は多い。自身はアートという観点から横浜という街を面白くしようと活動するゲストの杉崎氏は「ベイスターズをきっかけに、ジャンルを超えた物や人同士をつなぐ動きが生まれるのは素晴らしいこと。人が動くことから何かが始まる。スポーツ×アートなど他ジャンルのかけ算が大きな可能性、さらなる広がりを生む。さらに市民を巻き込んで、自分が参加しているプライドを持てるようなイベントを開催する意義は大きいですね」と話した。

 今回のイベントから生まれたアイディアが、実際いくつ商品化されるのか。今後の展開はもちろん、ベイスターズがどんな仕掛けを用意してくるのか、目が離せなそうだ。(佐藤直子 / Naoko Sato)


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