天野純「この番号をつけるしかないと思った」~トリコロールの“10番”を背負って~

 2月3日、新シーズン開幕へ向けてキャンプを行っていた横浜F・マリノスの天野純がDAZNのインタビューに応じた。

 チームにはそれぞれ特別な背番号が存在する。『マンチェスター・Uの7番』や『オランダ代表の14番』といった具合にだ。(ちなみに、海外では23番をつけたがる選手が多いようで、これはバスケットボール界のスーパースター、マイケル・ジョーダンにちなんでのことだとか)。中でも特別とされるのは“10番”だ。ペレ、ディエゴ・マラドーナなど稀代の名プレーヤーたちが背負ってきた番号は、今では万国共通で“エース”が背負う数字となっている。来る新シーズン、天野純も“10番”を託された選手となる。

“試合を決定付けられる選手”になる

 自ら希望した背番号だった。

「僕がつけたいと言ったのですが、それは去年から思っていた。去年はある程度の試合に出て、結果を残して、勝負を決められるような選手に近づいていれば、10番をつけたいと思っていた。そこに少なからず近づいてきてる感じはあるので、ここで10番をつけて、もう一皮二皮むけれるように『この番号をつけるしかないな』と思ったので決意しました」

 昨季のリーグ戦では34試合に出場し5得点を記録。さらに、日本代表デビューも果たしたレフティーには、さらなる飛躍が期待されている。その表れか、昨シーズンは不在だった“10番”を自ら希望すると、チームもそれに応えた。新シーズンはまだ開幕前だが、「意識をしないようにはしていますが、上下のスウェットにも“10”がついているので、ふとした瞬間に感じるものはあります」と、早くもその重みを感じているという。天野自身がそう思うのも当然だ。横浜FMの10番といえば、かつては山瀬功治、小野裕二、齋藤学など、チームを象徴する選手が背負ってきた伝統的な数字だ。そして、『横浜FM』『10番』『レフティー』……、そう聞くと多くのサポーターは中村俊輔の姿を思い浮かべるだろう。天野も同じだった。

「やっぱり僕が入団して1年目から3年目は俊さんが10番をつけていて、やっぱり、俊さんがマリノスを勝たせてきたイメージが強い。10番は試合を決定付けられる選手の印象が強いけど、もう俊さんはいない。学くんもいないですし、後は僕がやるしかない。僕がやる仕事だと思うので、意識してやっていきたい」

タイトル獲得へ募る期待

 昨シーズン、チームには様々な変化があった。開幕前、元オーストラリア代表監督のアンジェ・ポステコグルーが指揮官に就任。守備ラインを目まぐるしくアップダウンさせながらショートパスでポゼッションを高める“超攻撃的戦術”を導入した。

 若く、攻撃的なチームは時に脆く、時にどんなチームでも圧倒する強さを見せた。リーグ戦は12位に終わるも、一発勝負のトーナメントで力を発揮し、YBCルヴァンカップで決勝進出を果たした。インサイドハーフを担った天野は、得意のパスでチームを牽引。左足から放たれるFKは“一撃必殺”の武器として貴重な得点源となった。

「去年は今までのマリノスと全く違うようなサッカーでシーズン通してやってきたのですが、本当に良いサッカーができていたと思います。しかし、順位は伴わなかったので、そういった意味では自分たちの形、攻撃の形が決まっていたので、そこを抑えられたら糸口を見つけられない試合が多かったので、今年は色々な形、バリエーションを増やしながら試合中に相手を見て変えられるようなサッカーをしていければいいなと思ってます」

 10番を託され迎える新シーズン、天野は28歳となる。中澤佑二という絶対的なリーダーが昨シーズンを最後に引退した。チームには若い選手が多く、天野にはリーダーとしての役割も求められるだろう。反対に天野自身もタイトル獲得へ、チームからも“覚悟”を感じていると話す。

「本当に今シーズンはマリノスが優勝争いをするために監督もコーチもすごい気合が入っていまし、選手自身もその覚悟は十分にできていると思うので本当に期待していいと思っています」

 横浜FMの開幕戦は23日、アウェイでガンバ大阪と対戦する。

提供=DAZN
文=加藤聡


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