千の顔をもつ佐渡島!旅人をとりこにする”響く島。SADO”の魅力

多種多様な伝統文化が根付き、「太鼓芸能集団 鼓童」が拠点とする佐渡島。「アース・セレブレーション」を入り口に、佐渡島という風土に大きな興味を持ち、滞在中は、毎朝車で佐渡島を走り続けました。驚いたのは、佐渡がもつ自然の多様性でした。

海の美しさと自然造形のすばらしさを堪能できる「日本のジオパーク」

佐渡島は、約300万年前から続く地殻変動で生まれた島です。その影響か、日本全国で見られる様々な海岸地形のほとんどを観察することが出来る「日本のジオパーク」としても知られています。単純な「海の美しさ」だけではなく、海岸地形が作り出す自然造形のすばらしさを堪能することが出来ることは大きな魅力です。

10kmにも及ぶ七浦海岸線は典型的な隆起海岸で、穏やかな風光の中にも珊瑚が散在していて変化に富んでいます。二つの岩が寄り添うように立つ、夫婦岩の迫力に圧倒されます。

北に向かう海岸線を走ると、岩の間に挟まった、今にも落ちそうなくさび形の岩がありました。この岩には、「佐渡弁慶」が鬼との力比べで投げたという伝説が残っているそうです。

佐渡海岸地形の名所として、最も有名なスポットと言える「尖閣湾」、離れ島でありながら、波のない引き潮時には陸続きになる二ツ亀等の景勝地が続きます。

見どころ尽きない佐渡島

山合に広がる日本の原風景を見せる岩首昇竜棚田は、海沿いの集落から急勾配を登った標高350mの山間地帯にあり、時が経つのも忘れて眺めてしまう絶景です。残念ながら、道中野生の特別天然記念物であるトキを見つけることはできませんでしたが、「トキの森公園」にて、至近距離でトキを見ることもできました。

採取した鉱石を振り分ける作業を行っていた「北沢浮遊選鉱場跡」は、うっそうとした緑の蔦に覆われ、時を刻んできた重みがあります。

矢島では、静かに広がる海面と連なる岩が織りなす背景の中に、ストンと鎮座する朱色の「太鼓橋」、たらい舟が静かな波間を漂い、佐渡独特の雰囲気を満喫しました。

見どころ尽きない佐渡ですが、特に印象的だったのが、佐渡の“波”です。その表情豊かな“波”が岩や防波堤にぶつかり、飛沫となって高く舞い上がる光景に圧倒されました。

人々をとりこにする佐渡の魅力とは?

佐渡の自然とともに、心に残ったのが、佐渡で意欲的に活動される人の魅力、公演を支えている鼓童のスタッフの方々でした。「鼓童」、佐渡の人々や自然と、全国そして全世界の人を巧みに温かく繋いでいくのです。「鼓童」や佐渡を愛する強い思い、魅惑的な地域密着のワークショップの企画、確かなプロジェクトマネジメント力、積極的な発信、関係者への温かいケア等を通して、人々は「鼓童」や佐渡を知り、来訪者は自然と佐渡の魅力に取りつかれていきます。

今回、たいへんお世話になった、鼓童文化財団の上之山博文さんは、佐渡の自然や文化の魅力に触れるとともに、「アース・セレブレーション」と合わせて開催されている「さどの島銀河芸術祭」、そして新潟の「水と土の芸術祭」や「大地の芸術祭」との連携等、ネットワークの広がりの意義を話されていました。ただ待つのではなく、島から力強く発信していくその姿勢や、「外からの視線」からの地域資源の開発、教育体制の充実等、地域と海外を含めた外部と絶妙なバランスを保つ鼓童全体の活動は、日本各地の地域創生の参考になるでしょう。全国どこの島を訪れても、若者が根付く体制は難しいという声を聴きます。しかし、その地域特有の魅力に気づき、それを育て発信することができれば、必ずそこに他にはない価値を見出す若者が増えてくるという希望があります。

「響く島。SADO」の旗が島のあちらこちらにたなびいていました。佐渡では、波の音、風の音が聴こえます。恵まれた大自然の中、鼓童の一糸乱れることのない太鼓の音が響きます。佐渡島が鼓動をうち、脈をうち、島に命が宿るような錯覚に陥りました。次回は、上之山さんおすすめの佐渡の「天然杉」を訪ねようか。佐渡の移りゆく季節を見てみたい。すでに佐渡島のとりこです。

撮影・文 / Shimazaki

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「さど観光ナビ」 https://www.visitsado.com/
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