第120話 米中間選挙は株高

株の神様の声が聞こえるというTさんは、定期的にその教えを受けています。今日は都心の公園脇のバーで、夕涼みをしながら投資のレクチャーです。


T:夏の暑さはひと段落しましたが、米国の政治の世界は引き続き熱い争いが続きそうで、日本の投資家も海外のこととは言っていられませんね。

神様:今年は米国で11月6日に中間選挙が行われます。選挙で争われるのは、下院の435議席すべてと上院100議席のうち補選と合わせ35、そして50州のうち36州の州知事職です。

T:米国大統領の任期は4年ですが、下院議員の任期は2年、上院議員の任期は6年で、上院議員は2年ごとに3分の1が改選されるんですよね。

神様:中間選挙は、大統領任期のちょうど真中で行われることから事実上の大統領への信任投票となっており、今回はトランプ政権の政策の是非が国民に審判されることになります。

T:中間選挙は与党に逆風となる場合が多いようですが、今回の中間選挙は与党・共和党が上下両院で過半数を維持できるかが焦点ですね。

神様:そうです。仮に野党・民主党が逆転すれば、トランプ米大統領の政権運営と再選戦略に大きな影響を与えることになりそうです。

T:米国の中間選挙まで残り3カ月を切って、トランプ米大統領は有権者向けのアピールとして、保護主義的な動きを強めていますね。

神様:ところで、過去の米中間選挙前後の株価の動きを検証すると株高傾向がみられます。1950~2014年までの期間における17回の米中間選挙の年は、NYダウ(月末終値)が9月に底入れし11月まで5.2%上昇となりました。なぜ、このような上昇傾向が見られると思いますか?

T:そうですねー。2年後の大統領選挙を目指して、経済運営を積極化させることが多いといった理由でしょうか?

神様:さすが、正解です。加えて、選挙後は政治の不透明感が払拭されることも理由になります。

T:中間選挙直後だけでなく、その後しばらく株価の上昇が継続する傾向が見られるんですか?

神様:1950~2014年のNYダウは、先ほどの例と同様に過去の平均で見ると、米中間選挙の年の11月末に比べて、翌年の3月には8.7%上昇し、同12月には17.5%の上昇です。今回も米国株式相場は上昇する可能性は十分にあり、投資家のリスク許容度が増し、日本株にも追い風となるかもしれません。

T:中国との貿易摩擦や北朝鮮の問題など、個人的にはトランプ大統領の政権運営には、やや不安な見方をしてしまいますが、中長期のサイクルで見るとそういうチャンスも見えてくるんですね。勉強になりました。

(この項おわり。9/19掲載予定)

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