三重県のお土産になぜ餅が多いのか

三重県の銘菓といえば、赤福を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。さらりとしたあんこに柔らかな餅がとても美味しい赤福。全国的にも赤福は有名ですが、三重県には赤福だけでなくたくさんの餅があります。

■安永餅

東海道五十三次随一の宿場町、お伊勢参りのはじめの一歩である桑名宿で販売されたのが安永餅です。細長く伸ばした焦げ目のついた餅でつぶあんを包んだ安永餅は、江戸時代の桑名の殿様が非常食として考案したといわれており、一切の添加物を加えていない素朴な味わいの餅です。

■へんば餅

伊勢市小俣町で販売されたのがへんば餅です。きめ細かい新粉を蒸して作ったつるっとした団子皮でこしあんを包んだ柔らかいお餅で、香ばしい焼き目がついています。フライパンかオーブンで少し温めて食べると美味しいです。

へんば、という意味は、伊勢市小俣町はお伊勢参りの最終宿場町だったので、参宮客が馬を宮川の渡しの前で返した、つまり返馬(へんば)としてへんば餅と呼ばれるようになったそうです。筆者はへんば餅が赤福より好きですね。柔らかでつるりとした餅が実に美味いのです。(本記事の写真はへんば餅)

■そのほかの餅

牛の舌のように長く引き伸ばした『なが餅』、細長く平べったい焼き餅の『立石餅』、あずきのこしあんをぎゅうひで包み、和三盆をまぶした『関の戸』、よもぎの香り高い田舎餅の『おきん餅』などなど、三重県には枚挙にいとまがないほどの多くの餅があります。

■なぜ三重県にはこんなに餅文化が発達したのか?

桑名から伊勢に至る参宮街道には、餅街道という異名があります。伊勢神宮に至るお伊勢参りへの参拝道に沿うようにして、餅文化が発達して行きました。当時の旅人にとっては、「一生に一度のお伊勢参り」であり、当時の贅沢品である餅を食したといいます。また、お伊勢参りの旅路にあったひとびとにとって、腹持ちがよく貴重なエネルギー源となる餅が好んで食べられたともいわれています。お伊勢参りの旅人を支える食文化として、多くの餅が発展して行き、三重県各所でいまも多くの人に好まれています。

【筆者プロフィール】
1987年生まれ。三重県出身、25年間三重県で過ごした後、現在は東京在住のライター。上京した際に、豊富な観光資源をもつ三重県が知名度が低いことにショックを受ける。三重県の魅力を日々発信するべく、三重県の情報メディアを運営中。
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