
富山県の立山町で、陶磁器や木工、ガラスなど幅広い分野の工芸品に触れて、ものづくりに親しめるクラフトフェア「立山Craft」が、2018年5月26日~27日に開催されました。
立山Craftは雄大な立山連峰に抱かれ、「豊かで穏やかな田園が広がる立山の土地の魅力を感じてほしい」「クラフトという文化がより根付いて欲しい」という想いで2015年からスタートしました。
クラフト文化が富山に根付くことを期待して…「立山Craft」を人気イベントへ育てあげる
残雪の残る山々と穏やかで新緑の美しい5月に、日本全国のクラフトやフード、音楽ライブなどが楽しめるイベントです。全国から選考で選ばれた作家85組が、様々な作品を展示販売し、地元の飲食店の出店やバンドの演奏もあり、多くの人で賑わっていました。
企画者である佐藤みどりさんは、立山町の地域おこし協力隊として立山町に移住し、地域おこし協力隊の任期終了後も、引き続き立山クラフトの企画運営にかかわっています。佐藤さんは「足を運んでくれた人の1%でもこの地域に関心を持ってくれれば、この土地がものづくりの土地というイメージに変わっていくんじゃないか。質の高い出展者さんを集めることが出来たなら、富山のものづくりと触れ合える場になったなら、富山を代表するクラフトフェアになるのではないかと。地元の人の交流の場にも繋がるはず。」と、クラフト文化が富山に根付くことを期待して、立山町に新たな可能性と風を吹き込んできました。こうして2015年にスタートした「立山Craft」は、今では全国から15000人以上の人が集まる人気イベントに成長しました。
移住・定住の情報に関するブースも設けられ、立山の魅力が紹介されています。「立山Craft」を開催する理由の根本にある地域活性という想いのもと、来場者に移住に関する冊子が配布され、質問にも丁寧に対応されていました。
お店では手に入らない魅力的な作品が集まる「立山Craft」は、今や立山町の風景に…
陶製やガラスの食器や、
木製の家具や小物、
手染めや手縫いの衣料品、
革の靴や小物、
などなど多種多様な作品があり、
どれも丁寧に作られた1点ものなので、普通のお店では手に入らない個性的な日用品に夢中になります。
魅力的な作品が多い中、特に印象に残ったのが愛知から参加されていた「ITO CRAFT」です。クロワッサン、フランスパン、ブーツ等が木で造られていましたが、その技術の高さに驚かされました。
紙袋の手提げはあまりにもリアルで、心惹かれる作品でした。
新緑の季節の立山町の風景の一つになってきている素敵なイベントに感動し、これからも初夏の風物詩として継続することを願い、立山連峰を臨む立山町を後にしました。
撮影・文 / Shimazaki