今も息づく農村歌舞伎=香川・小豆島

 香川県小豆島の土庄町肥土山で、江戸時代に始まった農村歌舞伎が継承されている。年1回開催しており、「絵本太攻記 十段目 尼崎閑居の場」など4幕が5月初旬に演じられた。
 肥土山の農村歌舞伎は、貞亨3(1686)年に蛙小池(ため池)の完成を祝い住民が演じたのが始まりとされる。芝居小屋は明治29(1896)年に台風で倒壊したが、同33(1900)年に以前より大きくして復興した。寄棟造りかやぶきで、花道や回り舞台、奈落など本格的な設備がそろう。衣装蔵には根本約300冊、かつら約70点、衣装約1000点のほか、幕、ふすま、あんどんなども保存されている。女性、地域の子どもも役者として舞台で演じている。
 小豆島ではかつて30を超える集落で農村歌舞伎が演じられていたが、現在も残るのは肥土山と、秋に開催する中山地区のみ。いずれも入場無料だが、客席は屋根がない神社の境内にあり、大雨だと開けない。こうした事情から土庄町の三枝邦彦町長は「観光客の拡大に向けて大々的に売り出すのは難しい」というが、肥土山自治会の山本秀樹会長は「里人たちが脈々と受け継いできた農村歌舞伎を絶えることなく保存していきたい」と話している。【もぎたて便】
〔写真説明〕香川県小豆島で開催された「肥土山農村歌舞伎」=同県土庄町


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