
前回は会津若松から大内宿を訪れましたが、今回は江戸時代には物資の集散地として栄えた喜多方市を訪ねました。
「蔵のまち喜多方」として多くの旅人たちが集う喜多方は、懐かしい郷愁を感じる、素朴な趣のあるまちです。喜多方の蔵が観光のためにつくられたものではなく、現在も人が住み、使い、暮らしの役割を果たしているからなのでしょう。表通りはもちろんのこと、路地裏や郊外の集落にまで蔵があり、その数は4200棟ともいわれています。
喜多方と言えば、喜多方ラーメンを食べずに帰ることはできません。訪れたのは喜多方の中心地からは少し離れた人気店「はせ川」。
待っているお客さんのためにテントやイス、テーブルの上には冷たい麦茶が置いてあり、細やかな気配りが感じられます。
醤油ダレと煮干しの風味と旨味が広がり、さっぱりといただけます。平打ちのちぢれ麺は、弾力も楽しめ、スープもよくからみます。奥行きのある後味を残しながら、あっという間に完食です。
会津若松、大内宿、そして喜多方を巡るタイムスリップの旅。現世を離れて、違う時間を歩くことができるでしょう。
撮影・文 / Shimazaki