地方から世界へ 日本唯一の馬具メーカーの技で作られた革製品

ドイツが世界に誇るマイスター制度は、長年の修行と厳しい試験を切り抜けた者だけに国が認める、その分野において職人の最高位であるマイスターと認める制度です。ドイツ出張に行く度に、革製品、刃物、ドイツビール、ハム、パン等、様々な分野で活躍するマイスターに対するドイツ国民の誇りと尊敬を実感していました。そのドイツから友人が来日し、銀座を巡り歩いた際に、友人が一目見てその質やセンスを気に入ったブランドが、北海道の地方都市砂川にある「ソメスサドル」でした。

もともと、ソメスサドルは、人と馬をつなぎ、騎手の安全や命を守る馬具を作成する、日本で唯一の馬具メーカーで、メーカー名は、フランス語の「sommet(頂点)」と英語の「saddle(鞍)」からネーミングされたとのことです。ソメスサドルの馬具は世界からも信頼を集め、武豊騎手をはじめ、海外の一流騎手にも長く愛用されています。馬具の高い革加工の技術を応用し、馬具メーカーからバッグブランドへと成長させ、上質な風合いと機能的なデザインを持つバッグは幅広い世代に支持されています。その名が広く知られることになったのは、2008年に開催された北海道洞爺湖サミットです。このとき各国首脳に贈られ、話題となったのがソメスサドルのダレスバッグです。

ソメスサドル

札幌から旭川までのちょうど中間地点砂川市、札幌から車を走らせて高速道路を降りてしばらく走ると、広大な敷地の中に一瞬日本にいる事を忘れてしまいそうな、雪景色に赤いレンガが映える建物が見えてきます。玄関には馬の銅像が建っており、お洒落でセンスの良い工房やショップが建ち並びます。清楚で神聖な空気に満ちた、砂川ファクトリーに到着です。

すばらしい環境の中で作られている製品と関わる人の空気が伝わってきます。ショールームはいつも静かで、ゆっくりとした時間が流れています。様々な種類のバッグから、財布やベルト、ステーショナリーといった小物まで美しく陳列され、リラックスしながら選ぶことができます。クラフトマンの丁寧で熟練の技を駆使した美しい製品は、どれも魅力的で、製品について聞けば丁寧に説明をしていただけます。

バッグブランド

工場と聞くと流れ作業をイメージしがちですが、裁断から仕上げまですべてこの工場で行われ、一人の技術者の手で一つの製品を仕上げていくそうです。作られた者の想いとそれを使う者の想いというようなものが込められる事によって、ものを大切にするという感情が生まれてくるのだと実感します。

染谷昇社長は、本場ヨーロッパでソメスサドルの革製品がどう認められるのか、いつか挑戦したいと語っています。北海道の地域の人々とものづくりの面白さを共有しながら、世界の人々が触れる製品へとフィールドは広がります。商品は東京では銀座、青山等にある直営店でも購入できますし、on-line shopでも買うことができますが、ぜひクラフトマンの魂が漂う美しいソメス砂川ファクトリーに訪れてみてはいかがでしょうか。

文:M.Sawaguchi


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ソメスサドル http://www.somes.co.jp/
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