朝ドラでも有名に…歴史の息吹と異国情緒も楽しめる「余市蒸留所」

小樽から車を走らせ30分程行くと、ワインが名産であり、ワイン用に使われるぶどうの生産量北海道No1を誇る余市があります。日本海を臨むワイナリーが街の周りに点在し、またフルーツの栽培が盛んな大地の恵みたっぷりな環境です。そののどかでクラシカルな余市の街の中に、日本で二番目につくられた本格的なウイスキー蒸留所「余市蒸溜所」があります。NHKの朝ドラで有名になった「マッサン」こと竹鶴政孝がウイスキーづくりの夢を追って建設したものです。

余市蒸留所には、操業が開始された1934年から残る建物もあり、蒸留所を訪れて最初にくぐる「正門」は、歴史の息吹を感じる頑丈な石造りです。敷地内の歴史的建造物と共に白樺やエゾマツの樹々が並び風景からは異国情緒を感じます。

春には淡い緑と桜がが柔らかな日差しの中で浮かびあがり、夏には海風に揺れる花々と青空に浮かぶ赤い屋根、秋には紅葉が石造りやレンガ造りの建物を彩り、そして冬には雪に包まれた蒸留所が、幻想的な雰囲気をつくります。敷地内には、マッサン夫妻が暮らしていた「旧竹鶴邸」や、貯蔵庫を改装した「ウイスキー博物館」など見どころいっぱいです。

澄んだ空気と夏でもあまり気温の上がらない気候に加え、良質なピートに恵まれた余市は、ウイスキー創りの本場スコットランドに似た、冷涼で湿潤な気候に、豊かな水源と凛と澄んだ空気など、ウイスキーを造る絶好のロケーションでした。ニッカウヰスキー余市蒸溜所は昭和11年、ポットスチルに火が点じられてモルトウイスキーの製造が開始されて以来、当時と変わらない製法でウイスキーの蒸溜、貯蔵を行っています。

工場見学ガイドツアーでは「蒸留棟」や「乾燥棟」などを見学し、製造過程を学ぶことができます。もちろん試飲もありますよ!実際のウイスキー造りを見たい場合は、公式ホームページにて製造予定日を確かめてから、訪れてみてください。
余市ウイスキー

道内では、余市から東のかなたの厚岸町で、余市町のニッカウヰスキーに次ぐ、約80年ぶりの道内ウイスキー“厚岸ウイスキー”が、新たな観光資源としての活用へ期待が高まっています。竹鶴氏の熱い想いに負けない、厚岸町の新たな挑戦については、次回のレポートでご紹介いたします。

筆者:澤口美穂。カナダへのワーキングホリデー、グアテマラ留学含め、約2年半北米、中米、南米を中心に周遊。帰国後、ヨーロッパ本社の外資系企業日本法人2社で勤務し、アジア、ヨーロッパへ数多く出張。20代からの訪問国数は約30か国以上。平成28年、生活拠点を東京から札幌に移す。様々な国の人々と共に働いてきた経験や自分の想いを形にした新しいビジネスと人生のセカンドステージを構築中。

externallink関連リンク

ニッカウヰスキー余市蒸留所 https://www.nikka.com/distilleries/yoichi/
externallinkコメント一覧

コメントを残す

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)