
平昌オリンピックで、日本全国が湧いた2月。特に北海道では、テレビや新聞で、道産子の活躍が連日のように伝えられてきました。スキーやスノーボードの熱もより高くなってきている頃、冬はバックカントリーを愛する人々にとっての聖地である北海道の最高峰、旭岳(あさひだけ)も賑わっていました。一般のスキーヤー、スノーボーダーにはほとんど知られていない旭岳ですが、厳冬、海外から人が集まる面白いスポットです。
冬の旭岳ではほかのスキー場と大きく違い、旭岳スキーコースとして、スキー場というよりあくまで登山の延長でスキーやスノーボードが楽しめます。圧雪車一台分の幅で踏み固めたコースもありますが、他の斜面も自由に滑ることができ、多くの人の目的はこちらのようです。すべては自己責任、あくまで登山の延長ということを忘れずに、自分自身での安全配慮義務を怠らないことが重要になります。ロープウーウェイで一気に森林限界点まで上がれば、自由に冬の旭岳を楽しむことができます。
またここは北海道でも有数の豪雪地帯で、かなりの確率でパウダースノーの新雪を滑ることができるというのも魅力のひとつです。もし雪が降らなかったとしても、圧雪されたコース内ならスキー場と同じように滑ることができ、普通の山スキーよりも悪天候リスクが低いこともメリットと言えるでしょう。最近では海外からのお客さんが非常に増えていて、まるで海外のリゾートにいるようです。こうした傾向は、ニセコや富良野、トマムといったスキー場にも言えることですが、北の大地が誇る素晴らしいウインタースポーツの環境は、世界中のスキーヤーやスノーボーダーを惹きつけます。
雪山を楽しんだ後の疲労した筋肉と冷めきった肌を、良質な旭岳の温泉が、あたたかく癒します。『湯元 湧駒荘』は、5つの源泉・ぬる湯とすばらしい温泉が堪能でき、料理も美味しくおすすめの温泉宿です。なんとソチオリンピック銀メダリストであり今回の平昌オリンピックでも8位に入賞したスノーボード五輪代表「竹内智香」さんのご実家でもあります。世界有数のスノーボーダーが生まれ育った環境として、納得の銀世界ワールドでした。
筆者:澤口美穂。カナダへのワーキングホリデー、グアテマラ留学含め、約2年半北米、中米、南米を中心に周遊。帰国後、ヨーロッパ本社の外資系企業日本法人2社で勤務し、アジア、ヨーロッパへ数多く出張。20代からの訪問国数は約30か国以上。平成28年、生活拠点を東京から札幌に移す。様々な国の人々と共に働いてきた経験や自分の想いを形にした新しいビジネスと人生のセカンドステージを構築中。