第93話 パンダに学ぶ投資術

株の神様から投資の極意を教えてもらっているTさん、今日は梅を観ながら雑談しています。


T:先ごろ、上野動物園に夫婦でパンダのシャンシャンを見に行きました。妻がパンダ好きなもので。昨年6月に生まれて、12月に抽選で一般公開が始まったのですが、初日の倍率はなんと約46倍だったそうで、大人気でした。

神様:どうして、パンダはそんなに人気なのでしょうかね。

T:妻は、かわいらしい顔が好きなようですね。私は、羨ましいほどの食っちゃ寝の生活に何だか癒されます。あくせくと働く自分の生活を考えさせられるような。

神様:なるほどね。ところでパンダからも投資術を学ぶことができるんですよ。

T:(いくら神様でも冗談が過ぎるとびっくりしながら)ええっー!どういうことですか?

神様:まあまあ、その話をする前提として、パンダの顔、食っちゃ寝の姿は、パンダが生存するための戦略として培われたものとも言えるんですよ。

T:どういうことですか?

神様:まず、パンダの顔が愛くるしく見えるのは、顔に対するおでこの比率が広く、目や鼻が下のほうについていて、頭が大きく赤ちゃん体型である点が影響しています。おでこが広いのは、堅い竹を食べるために必要な筋肉が頭蓋骨の上にあるためです。動物の顔は成長とともに鼻や口が前にせり出して面長となるにもかかわらず、パンダは他の動物の赤ちゃんのように、大人になっても顔のパーツが下についています。成犬や成猫よりも子犬や子猫の方がかわいく見えるのと同じ原理ですね。また、丸型でくたくたの癒される姿は、木登りに適した体型のためです。

T:(神様がやけにパンダに詳しいことに驚きながら、結局何が言いたいのだろうと不思議に思いながら)それは、確かにそうですね…

神様:無防備にお腹を出して食っちゃ寝する生活について、パンダは竹や笹を食べるので草食動物だと思われがちですが、もともとは肉食性の強い雑食動物だったんです。竹や笹の他、たけのこ等も食べます。動物園では、果物をあげたという記録もある。しかし、草食動物のように腸が長くないため、繊維質の多い竹や笹を充分に消化して栄養にすることができず、食べた量の約80%が糞になってしまう。そのため、大量に竹や笹を食べなければならない。だから、食べてばかりの生活なのです。寝ているのもエネルギーの消費を極力抑えようとしての行動のひとつだそうです。

T:そこまでは、知りませんでした。

神様:実は、パンダは最初から山奥で竹や笹を食べていたわけではないんですよ。天敵や餌の競争を避けるため、進化の過程で自らその生活を選んできたのです。冬でも枯れずに1年中豊富に食べられる竹や笹を主食とすることで、生き延びてきた。そのため、無防備に腹を出して食っちゃ寝する生活となったわけです。
そんなパンダから、あなただったらどんな投資術を学べると思いますか?

T:(いきなり質問が来たので、かなり面食らいつつ)生き延びるために、人と違うことをするといったようなことでしょうか。

神様:さすが!その通り。相場の格言集の中に、『人の行く裏に道あり花の山』という言葉がありますね。

T:(褒められてちょっと嬉しくなりながら)はい、知っています。投資家は群集心理で動きがちなものである。自分にしっかりとした考えがなくて、他人の言動にすぐ同調してしまうものである。しかし、他人と同じことをしても大きな成功は得られない。むしろ他人とは違うこと、反対のことをした方が、うまくいく場合が多い、という意味ですよね。

神様:パンダは自ら山岳地帯の奥地で生息することを選び、そこで栄養は少ないが、いつでも豊富にあるタケやササを食べて、悠々自適に暮らす…

T:つまり、パンダの生き方から…日々賑わう銘柄ばかりではなく『人目につきにくいが着実に成長・進化する分野を持つ銘柄に投資をする方法がある』と学べるというのが答えでしょうか?

神様:その通りです。ただ、『遠くのものは避けよ』という格言もあります。全国の上場株は約3,700(2018年2月末現在)ある。その中から投資対象を選ぶのに、わざわざ全く知らない分野に目を向ける必要はない、ということです。

T:はい、自分が興味を持ち、世間ではそんなに騒がれていない、そんな中から光る会社を選べると良いですよね。

(この項終わり。次回3/14掲載予定)

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