「頑張れ」の声やお刺身山盛りサービスも-ドローン商品開発の裏で地域の人々のやさしさを実感

(写真:「くみき」による牧之原市の旧片浜小学校の画像)

東京都中央区日本橋にある株式会社スカイマティクスは、産業用ドローンとAI(人工知能)、IoT(モノをインターネット経由で通信させること)を組み合わせたリモートセンシングサービスを展開する会社です。今回、代表取締役COOの渡邉善太郎さんに、ドローン開発の裏側についてお話を伺いました。

スカイマティクスが開発しているドローンは業務用のため機体も大きく、飛行実験などを行うには広いスペースが必要です。そこで、静岡県牧之原市と連携し、市内にある廃校のグラウンドを借りているそうです。牧之原市は、お茶の生産や静波海岸の良質な波が全国的に有名な地方都市です。渡邉さんは、牧之原市の大きな魅力は、”現地に住んでいる人々のあたたかさ”だと話します。グラウンドで機体を飛ばしていると、近所の方から「頑張れ」と声をかけられたり、実験後に近くの食事処で食事をしていると「東京からわざわざ来てるんだから」と、ふぐのお刺身を山盛りサービスしてもらったこともあるそうです。「昨今、観光客や外からの来訪者と地域住民の間の感情的な摩擦が話題になったりしますが、牧之原市では、市全体から地域住民個々の方々にいたるまで『スカイマティクスを応援しよう』というお気持ちをいただいていると実感しています。それは他の地域でも当たり前に得られるものではないということを理解していますので、深く感謝しています。」と、渡邉さんは話します。

さらにスカイマティクスは自社の商品の開発について牧之原市の協力を得ているということをプレスリリースで周知したり、また牧之原市の広報からもスカイマティクスへの協力が発表されるなど、双方において牧之原市のドローン事業への取り組みをアピールしてきました。*ドローンは新産業として社会から注目されているため「牧之原市がドローン産業育成に協力的であるという事を伝えたい」という想いでしたが、現在では、牧之原市がもともと取り組んでいた映像ロケ地の取り組みもあってか「ドローン撮影ができる土地」として一部メディアで取り上げられるまで世間に認知されていることを大変嬉しく感じていると言います。

ドローンの利用が進む町では、部品会社、アフターサービス会社、ドローンスクール、各種アプリ開発・運用会社など周辺産業へ経済的な波及も期待できます。地域の人々が希望すれば地元の企業とも積極的にコラボレーションしていきたいと、渡邉さんは考えているそうです。その前提として、市民全体が応援したくなるような環境づくりを自ら積極的に行おうと努めているそうで、昨年は夏祭りでのドローン撮影イベントなどを担当したそうです。「地域の人々が楽しんでドローンに触れることで、よりわたしたちの組織への理解が深まり、ドローンという産業についての応援をいただけるようになりました。これが前述のドローン観光客への地域住民の暖かいおもてなしにつながっていくと考えています。」

ドローン開発の裏には、地域ぐるみで協力してくれる自治体の理解や人々のやさしさがあることが分かりました。スカイマティクスは、人が立ち入れない圃場の中心でさえ葉っぱ一枚一枚の状態を確認できる葉色診断ドローンや、10Lもの農薬を抱えて自動飛行し農薬散布を行うドローンなど、他にはない独自の商品を開発しています。次回は、そんなドローン商品の魅力を伺うとともに、ドローン開発の課題や、ドローンの将来の姿について、引き続き渡邉さんにお話を伺っていきます。

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