第85話 新年の遊び今昔〜遊びに投資すべきか?(その2)

株の神様から投資の極意を教えてもらっているTさんは、そのエッセンスを、奥様のA子さんはじめ、高校生の娘Y、中学生の息子Sにも伝えています。家族も今では興味を持つようになり、新年の団らんも新年の遊びの話から、おもちゃ関連の企業に投資すべきかどうかという話になっています。

Y:おもちゃ会社の株を買うのは難しいけど、考え方や分析次第って、具体的にはどういうこと?

T:おもちゃやゲーム、いわゆる「遊び」関連で投資する会社を選ぶには、パパは3つくらいポイントがあると思っているよ。1つ目は1本のヒットに頼らない体制ができているか?

S:任天堂は、最新の『Nintendo Switch』と合わせて、むかし大ヒットを飛ばした伝説のゲーム機の復刻版を販売して、それも人気を呼んでいるって聞いたけど、例えばそういうこと?

A子:『ファミコン』のことね。世界各国で発売したのよね。オリジナルサイズから半分近くに小型化して、名前も『クラシックミニ』って工夫している感じだわ。

T:そう、例えばそういうこと。かつての熱狂的なファンにゲーム専用機の面白さを思い出させて、最新機器である『Nintendo Switch』の販売にもつながるし、パパのような世代が久しぶりにゲーム機を購入して子供と一緒に楽しむ、つまりスマホゲームに慣れている今の子供の世代も取り込むことができる。しかも、復刻版だと開発費もあまりかからないから手頃な価格で投入できる。

S:いいことずくめだね!

T:かつては大ヒット依存だったおもちゃ業界が、安定した収益を稼ぐことができるようにリスク分散を図るという、まさに株式投資と同じような視点を持っているか、わかりやすく言えば、毎回新たにホームランを狙うだけでなく、ヒット作をシリーズ化して息が長いものにしたり、小さなヒットを積み重ねたり、着実な収益をあげる考え方が、投資しようと思う会社にしっかりとあるかが1つ目のポイントだね。

A子:2つめのポイントは?

T:少し自分で考えてみようか?(笑)。ヒントは、『Nintendo Switch』がなんであんなに人気が出たのかということ。

Y:う〜ん、ゲーム実況といって、プレイヤーが実際にゲームをしながらその様子をYouTubeやニコニコ動画などで配信できるのが人気って聞いたわ。

S:ゲームをしている人だけでなくて、実況を見ている人がコメントできる機能があって、視聴者参加型で盛り上がるみたいだよ。

T:そう、2つめのポイントは、新しいITをうまく活用する考え方が、投資しようと思っている会社にどの程度あるかだね。特に今の若い人に広まっているSNSの活用はポイントだな、きっと。
ちなみに3つめのポイントは、ママが好きなものに関係があるよ。

A子:えっ、私が好きなもの??

T:株式投資のメリットは株価の上昇や配当金だけではないよねー

A子:あっ、株主優待ね!!

T:正解!例えば、タカラトミーは、定番人気商品の『リカちゃん』や『トミカ』の市販されていない特別限定版を、株主にプレゼントしたりしている。

S:それは、好きな人にとっては、すごく魅力だね!

A子:じゃあ、早速おもちゃやゲーム業界の株を買いましょう!

T:ママは気が早いな(笑)。「遊び」の業界への投資は奥深いからさらにいろいろ調べてからだよ。他にも経営トップの顔ぶれ、特に次期経営陣と期待される人がどんな考え方なのかとか、ゲームの場合、ソフトが鍵なので連続的に魅力的なソフトが開発・販売できる体制になっているかとかね。

S:「遊び」なのに「楽」ではないんだね(笑)

(この項おわり。次回1/17掲載予定)

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