家庭では至難の業 高知県のウツボ料理

高知県ではウツボを良く食べます。代表的な料理はタタキです。ウツボを開いて小骨をすべて抜き、強火で炙ってタタキにします。火は身の芯あたりまで緩く通るくらいで、短冊状に成形したものを『そぎ切り』や『平造り』にします。三杯酢と薬味で食べます。皮目のゼラチン状と独特の食感で、高知の居酒屋での人気メニューです。また量販店でも販売されています。ウツボのタタキは加工専門業者が骨を抜き、焼いています。

ここ10年で人気が高くなったのがウツボの唐揚げです。打ち粉をつけてさっと揚げます。皮目が香ばしく、身がふっくらで他と比べる物が無いくらいの味です。こちらも居酒屋の人気メニューで、三杯酢をかけたり、塩コショーで食べます。量販店などでは骨を抜いたウツボの切り身が販売されています。これを購入すれば家庭でも唐揚げができます。コツは揚げ過ぎないことです。

古くからある料理ではウツボの煮凝りです。ウツボと野菜を味付けして煮込み、型枠などに入れて冷蔵庫で冷やすと、羊羹や寒天のように固まります。これはウツボに含まれるゼラチン質が多い為で、今では皿鉢料理の組み物でしか食べれない料理になっています。
使用されるウツボは虎柄の良く見かけるウツボで、近年は獲りつくされた感があり、ウツボを食べない地区で漁をしてもらい、高知に送ってもらっているほどです。ウツボの小骨は肛門から下の尾の部分と、背中の部分に集中しており、家庭で全て抜き取るのは至難の業とまで言われがゆえ、専門加工業者が存在します。

[写:Jin Kemoole@fliker]

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