秋サケ漁の漁獲量が低水準に落ち込む見込みです

2017年の秋サケ漁は、北海道漁連の集計によると、10月25日時点で漁獲量が4万5610トンとなっています。これは、不漁となった2016年の同じ時期と比べると約32%下回る水準となっています。現状の漁獲ペースのまま推移すると、2017年の秋サケ漁の最終的な漁獲量は約5万トンとなる見込みです。

秋サケ漁の漁獲量が5万トン台にまで落ち込むのは、1984年の5万9100トン以来となります。また、仮に漁獲量が5万トンを割り込んだ場合には、1980年に記録した漁獲量である4万9400トン以来の低水準を記録することになります。

一方、2017年の秋サケは漁獲量が低水準となっていることから、平均魚価は1000円を超えています。これまで平均魚価が1000円を超えたことがある年は、漁獲量が3万4300トンであった1977年の平均魚価1080円と、漁獲量が4万1400トンであった1978年の平均魚価1050円だけです。2017円の平均魚価が1000円を超えれば、約40年ぶりの事態となります。

北海道における秋サケ漁の漁獲量は、1989年には11万トン台となり、それ以降、放流事業が成功して1990年代には漁獲量が12万トン台から16万トン台を記録し、2003年には漁獲量が20万6000トンを記録しました。しかし、それ以降は漁獲量の減少傾向が続いています。とくに根室海区と、えりも以東海区の減少傾向が際立っています。なお、オホーツク海区には大きな減少傾向はみられません。

[写:Isaac Wedin@fliker]

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