さっぽろオータムフェストで見つけた 進化したラーメンに食欲が止まらない【北海道札幌市発】

北海道のラーメンというと、味噌ラーメン?そんな単純ではない事態を実感したのが、9月30日幕を閉じたオータムフェストの『HOKKAIDO ラーメン祭り 2017』。4週にわたり週変わりにて5軒づつ、20種類にわたる道内各地のラーメンが、訪れるラーメン党の人たちの舌を楽しませていました。

ラーメン祭りは第一期から四期まで四つに分かれて開催されていましたが、第一期の増毛「田中商店」の甘海老味噌ラーメンや釧路「昇憲」の厚岸産牡蠣とあさりの塩ラーメン、第二期の札幌「優月」焼きトロトロチャーシューの味噌ラーメン、第三期の帯広「三楽」からは十勝豚丼の肉のせ焦がし醤油ラーメン等、個性に富んだラーメンの数々が集まりました。今回は北海道最高峰の旭岳や、最果ての富士と言われる利尻山に初冠雪のニュースが届く、最第四期9月最終週に、ラーメン祭りを訪れました。

北海道産の贅沢な素材を活用したラーメンの具材や麺、スープの出汁についての特徴が、各ラーメン店の店頭やパンフレットでわかりやすく説明されており、どのラーメンにするか多数訪れている市民や観光客の嬉しい葛藤の悲鳴が聞こえてきます。

迷った末に、私が最初に選んだのは、オホーツク限定の帆立干貝柱塩ラーメン。帆立の干貝柱は、深みのある風味に加え、肝機能向上や目の老化予防、美容に関する有用成分が凝縮されており、オホーツクの多くのレストランやカフェにて、塩ラーメンや塩あんかけグルメに使用され大人気となっています。

大きな帆立の貝柱やワカメ、ネギをかき分け、澄んだスープをすすります。口いっぱいに芳醇な帆立の香りが広がり、まろやかなオホーツクの塩が旨味を引き立てます。

中細ちぢれ麺はは北海道の麺小麦「ゆめちから」や「春よ恋」が用いられおり、薄味のスープの中でしっかり力強い小麦の風味を感じます。あっさりした塩スープを堪能した後、浮かんでいる干貝柱や鮭のうま味が凝縮した三大醤を混ぜると、辛味の中に強い風味が押し寄せ、流氷が訪れるオホーツクの恵みを一層実感します。帆立の貝柱と麺を豪快に頬張り、至福の時間を楽しみます。スープを最後まで飲み干し、火が付いた食欲は、二杯目のラーメン店に足を向かわせます。

 

次に選んだのは、田園の里雨竜町から出店された「鳥白湯あじ干し低温調理炭火焼き叉焼特選正油ラーメン」(少々長い。。。)なんとも香ばしい味わい深いスモーク風味のスープ。叉焼(チャーシュー)は2種類。スライスされた大き目の叉焼はしっかり歯応えもありながらあっさりしており、ラーメン提供時に目の前で炙られた叉焼はホロホロと崩れスープの味わいをより引き立てます。

ストレートな麺は喉越しも良く、あっという間に飽きることなくスープを最後まで飲み干します。聞けば雨竜の道の駅にて今年の7月からオープンされて、今回初出店されたとのこと。これほどの味が、道の駅で楽しめるのかと驚き、美味しい雨竜のお米や野菜を思い浮かべ、新米の時期の雨竜に札幌から車を走らせてみようかなとにやにやしてしまいました。

まもなく初雪が降る札幌の街。寒い雪道を走り、北海道各地にて湯気が立ち上るラーメン店を巡る旅。新たな楽しみをオータムフェストで見つけました。

筆者:澤口美穂。カナダへのワーキングホリデー、グアテマラ留学含め、約2年半北米、中米、南米を中心に周遊。帰国後、ヨーロッパ本社の外資系企業日本法人2社で勤務し、アジア、ヨーロッパへ数多く出張。20代からの訪問国数は約30か国以上。平成28年、生活拠点を東京から札幌に移す。様々な国の人々と共に働いてきた経験や自分の想いを形にした新しいビジネスと人生のセカンドステージを構築中。

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