意外な共通点 「君の名は。」に登場する組紐は忍者が使っていた

2016年に大ヒットした映画「君の名は。」。ヒロインが住む田舎町は岐阜県飛騨市をイメージしていると言われていますが、作中に重要なアイテムとして登場する『組紐』は三重県伊賀市の伝統芸能であることをご存知でしょうか。

そもそも組紐はかつて日本に仏教が伝来した時に、仏具、経典、巻物の付属品の飾り紐として渡来したと言われています。その後の時代でも今でいうアクセサリーや武具の一部、茶道具の飾り紐など、日本の伝統芸能として受け継がれてきました。武士階級の時代になると、甲冑や刀剣の紐に多く使われるようになり、廃刀令以後、武家社会が崩壊してからは和装に用いられる帯締めや羽織紐として使われていたのです。

伊賀は明治以降、組紐の特産地として発展し、その技能はいまも引き継がれており、昭和51年に国の伝統工芸品に指定されています。伊賀で発祥した観阿弥の衣装や面などに組紐が使われていたほか、伊賀といえば忍者ですが、忍者も組紐が使っていた文献が残っているようです。

「君の名は。」に登場する組紐は、神様が宿り時間の流れを意味する重要なアイテムとして登場し、主人公2人を結ぶ役割を果たします。そんな組紐作りが体験出来る「組匠の里」という施設が伊賀市にあります。

組匠の里では伊賀組紐の展示や体験、手組の実演即売場が行われており、「君の名は。」の大ヒット後に組紐の体験に訪れる人々が急増したそうです。組紐の体験では、実際に映画に出てきた丸台を使用してキーホルダーやブレスレットを作ることができます。

伊賀鉄道 上野市駅から徒歩5分と立地も良く、組紐体験の料金は1100円とリーズナブル。映画の大ヒットにより注目を浴びた伝統芸能に触れてみてはいかがでしょう。

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