しらす不漁で人気のイベント 3年連続中止に

最近のしらすの不漁によって静岡県富士市、田子の浦漁業協同組合で9月に開催予定されていた「田子の浦漁協しらす祭り」が中止されることになりました。

6月におよそ30トンあったしらすの水揚げ量は7月には1トン余り、8月に入ってからも1トン未満と不漁で、しらす漁自体の休漁も続いており、毎年遠くから買い求めに来る人もいる漁協での生しらすの販売も見合わせる日が多くなっています。実はこのイベントは2015年から3年連続での中止続きです。

1999年から始まった田子の浦漁協しらす祭りは毎年9月の第4日曜日に開催され、新鮮な生しらすや釜揚げしらすが食べることができます。各種の模擬店や漁船の体験乗船等の企画が人気を博しており、小さな漁港に一万人を越える観光客が訪れるイベントで、中止が決まった地元の人々の落胆も大きなものです。全国で1、2を争うしらすの漁獲漁を誇る静岡県の中でも、田子の浦近辺は特にしらす漁が盛んな地域です。

田子の浦のしらすは今年の6月には農林水産省の定めた「地理的表示(GI)保護制度」に「田子の浦しらす」として登録を果たしたばかりです。登録が認められたことにより「田子の浦しらす」の名称が知的財産として保護されるようになり、地域産業を担ってゆくことを一層期待されていますが、地元の漁業関係者は肝心のしらすの不漁に苦しめられています。今後の田子の浦漁協では、開催時期の見直し等を検討に入れて対策を協議する方針です。

[写: t-mizo]

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