物価対策、家計支援でしのぎ=円安で金融緩和も争点―参院選【公約比較】

 ロシアのウクライナ侵攻に伴う資源・食料品価格の上昇を受け、与野党は参院選公約でそれぞれ物価高対策を掲げてしのぎを削っている。自民党が「ガソリン補助金」などの実績を訴える一方、野党各党は消費税の減税・廃止といった家計へのより直接的な支援策を重視。輸入価格を押し上げる円安の進行を踏まえ、日銀による大規模金融緩和の是非も争点の一つに浮上している。
 ◇自民は実績主張
 4月の全国消費者物価指数は、価格変動の大きい生鮮食品を除く総合指数が前年同月比2.1%上昇した。伸び率が2%を超えるのは、消費税増税の影響が出た時期を除けば約13年半ぶり。電気代やガソリン、食料品など生活必需品が幅広く値上がりし、暮らしを直撃している。
 ただ、自民党は、これまでの対策の効果で海外よりも物価上昇は低く抑えられていると主張。公約に「強力で機動的な原油高・物価高対策を進める」と明記し、石油元売り会社への補助金でガソリンや灯油などの燃油価格を抑制する措置を継続すると訴える。
 公明党の公約は、ガソリン税を一時的に引き下げる「トリガー条項」をめぐり、「制度の見直しも含め、実効性ある原油価格高騰対策について引き続き検討する」と盛り込んだ。
 ◇野党は「無策」批判
 一方、立憲民主党は「物価高がこれだけ進んでも政府・日銀は有効な対策を打てていない」と批判。今回の物価上昇を「岸田インフレ」と呼び、岸田文雄首相が無策だと印象付ける作戦を取った。公約で消費税率を時限的に5%へ引き下げることを打ち出している。
 国民民主党、共産党、日本維新の会、NHK党も消費税の引き下げを主張。れいわ新選組は消費税廃止、社民党は3年間の消費税ゼロをそれぞれ訴える。国民民主は「インフレ手当」として1人一律10万円の現金給付も提唱した。トリガー条項に関しては、立憲民主と国民民主が凍結解除による負担軽減を公約に明記した。
 ◇緩和で意見割れる
 立憲民主は、異次元の金融緩和が円安進行を通じて「悪い物価高」をもたらしていると指摘。2%の物価上昇率目標を設定した政府・日銀による共同声明の見直しを掲げた。共産党も「異常円安をもたらし、物価上昇に拍車を掛けている」として、金融政策の抜本的な見直しを求めている。
 これに対し、首相は「中小・零細企業の(借り入れ)金利にも影響を与える」と、景気下支えのために緩和は必要だとの立場を崩していない。維新も「金融緩和を継続し、雇用を守る」と同調しており、野党間でも意見が割れた。 


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