第284話 働き方の多様化で急拡大するフリーランス市場

株の神様の声が聞こえるというTさんは、定期的にその教えを受けています。今日は、Tさんと神様は、都内の神社を散歩しながら投資談義を行っています。


T:2022年、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

神様:よろしくお願いいたします。寅年は、相場格言では「千里を走る」と言われます。勢いが盛んで行動力があふれている例えです。日本は経済正常化が期待される1年ですから、最後まで勢い衰えずに走り抜きたいところです。

T:足元では新型コロナウイルスのオミクロン株の市中感染が確認され、感染者数も増加傾向となっています。しかし、ワクチンなどウイルスに対抗できる手段も増えました。しっかり対策をして今年は良い1年にしたいですね。

神様:さて、今回も前回と同様に働き方についてお話しします。

T:前回は、今後は「スキルシェア」の時代がやってくる(第283話 アフターコロナの2022年 働き方はスキルシェアの時代へ)というお話でした。

神様:スキルシェアの時代に伴い働き方もより多様化していきますが、今、フリーランス市場が急伸しているのです。

T:フリーランスと言うとフリーターのようにアルバイトを思い浮かべがちですが、アルバイトのことではないですよね?

神様:もちろんアルバイトではありません。フリーランスとは、単発の仕事ごとに契約する働き方のことを言います。フリーランスのためのウェブサイト「ランサーズ」では、フリーランスを以下の4つのタイプに分類しています。常時雇用のほかにフリーランスを副業とする「副業系すき間ワーカー」、2社以上の企業と契約する「複業系パラレルワーカー」、特定の勤務先はない「自由業系フリーワーカー」、個人事業主・法人経営者として1人で経営する「自由業系独立オーナー」です。

T:前回のお話からすると今後は「副業系すき間ワーカー」や「複業系パラレルワーカー」が伸びてくるのでしょうか。

神様:「副業系」は2015年時点でフリーランス人口の第1位でしたが、2021年には「自営業独立系」に1位の座を明け渡しました。2015年調査時と2021年調査時のフリーランス人口を比べてみると、4つのタイプの中で大幅に増加しているのは「複業系パラレルワーカー」と「自由業系フリーワーカー」であることがわかります。これは、コロナ禍を経てのリモートワークの定着や働き方改革の推進に伴い自分に合った自由な働き方ができるフリーランスの長所が注目されたことによる結果と考えられます。

T:そう言えば、昨年は大手広告代理店が一部の正社員を業務委託契約に切り替えた報道が話題となりました。今後はこれまで正社員として働き、安定した収入を得てきた人がフリーランスの立場に切り替わらざるを得ない人も増えてくるのかもしれない、とも思います。

神様:確かに、フリーランスの働き方にはデメリットもあります。それは収入の不安定さや社会保険料の全額負担などの経済的な側面だけでなく、孤独を感じるなどの精神的な負担もあるでしょう。今後これらのデメリットにどのように対応するのか。フリーランスのためのプラットフォームを構築する企業は多数ありますが、これらの企業がデメリットに対してどのように対応していくのかにも注目しましょう。

T:不安をあおるのではなく長所を生かし、身近に成功事例やロールモデルが多数登場するような、フリーランスの立場でも安心して仕事に集中できる環境があるといいですよね。

(この項終わり。次回1/19掲載予定)

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