原油高騰、家計や企業に打撃=幅広い商品・サービスへ波及

 原油価格の高騰を受け、ガソリンや重油などの燃料価格が大きく跳ね上がり、家計や企業業績の打撃となる恐れが出てきた。レギュラーガソリンの全国平均価格は11日時点で1リットル当たり162円と、7年ぶりの高値圏まで上昇。原油高がこのまま長期化すれば、電力料金やプラスチック製品など、幅広い消費財やサービスの価格上昇につながる可能性がある。
 家計は、食用油の値上がりなどエネルギー以外の要因でも圧迫を受けている。市場からは「家計の実質購買力が低下し、消費が減退するリスクが高まっている」(野地慎・SMBC日興証券チーフ為替・外債ストラテジスト)との指摘もあり、景気にマイナス影響を及ぼす懸念が膨らんできた。
 産業界でも「(輸送用の)燃料費が上がってきた」(宅配大手)などと警戒が深まっている。他の部分のコスト削減で相殺し、サービス価格を維持して当面乗り切ろうとの動きが大勢だが、企業努力には限界がある。船舶燃料に使われる重油なども高くなっていることから、海運業界では「業績にマイナスの影響を受ける」(大手)と不安の声が広がる。
 各国経済が新型コロナウイルス禍から立ち直って回復に向かう中、原油や液化天然ガス(LNG)などエネルギー需要が高まることが見込まれる。東京外国為替市場では1ドル=113円台半ばまで円安が進行し、輸入に頼る燃料の価格上昇圧力は強まる一方だ。
 このため、電気や都市ガスの料金にも「来年春頃から夏にかけて値上がりが波及する」(エコノミスト)とみられ、家計や企業にとっては厳しい環境がしばらく続く見通しだ。 


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