日本酒の旨味を堪能できる大人な鍋料理 広島県東広島市の「美酒鍋」

寒い季節になると、恋しくなるのが鍋料理。鍋は地方によって個性が出る料理ですが、お酒が好きな大人の人におすすめしたいのが、広島県東広島市の「美酒鍋」です。東広島市西条は日本酒の町として有名な場所です。美酒鍋は日本酒を使った鍋料理で、蔵人のまかない料理として生まれました。「びしゅなべ」または「びしょなべ」と読みます。水仕事が多くびしょびしょに濡れている蔵人を「びしょ」と呼んでいたことから名づけられた、と言われています。

毎年西条で行われる「酒まつり」で食べることもできますが、西条周辺のレストランでも提供されています。美酒鍋の特徴は、水を1滴も使わないところ。日本酒と野菜の水分で煮込みます。たっぷりの日本酒が鍋に注がれる様子は圧巻です。贅沢な気分を味わえますよ。味付けは塩とこしょうのみで、あっさりとしてシンプルな味です。出汁もとらず、醤油や砂糖などの調味料も使用しません。これは繊細さが求められる蔵人の舌に影響しないようにするため、と言われています。

作り方も鉄鍋に肉と野菜を入れたら塩こしょうで味付けをし、お酒を入れて煮るだけ、とシンプル。手間がかからない、まかない料理らしい鍋料理です。シンプルだからこそ、素材の味が堪能できる料理になっています。日本酒の旨味がぎゅっと凝縮されていて、お酒好きな人におすすめです。日本酒のアルコールは飛んでいるので、子供やお酒の苦手な人でも食べることができます。

使用する日本酒は厳密には決まりはないのですが、美酒鍋発祥の賀茂鶴酒造の「賀茂鶴」を使うのが一般的だと言われています。美酒鍋を提供するレストランでよく見かけるのが、女性客。日本酒は栄養が豊富で美容に効果があると言われています。野菜たっぷりでヘルシーな料理なので、美酒鍋は美容に意識の高い女性から注目を集めています。

[写:hu album@fliker]

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