第249話 なぜ?専門店も続出する「鶏の唐揚げ」人気の理由

株の神様の声が聞こえるというTさんは、定期的にその教えを受けています。今日は、Tさんと神様は、都内のレストランでランチをとりながら投資談義を行っています。


T:最近は企業の景況感が順調に回復しているようですね。

神様:3月の全国企業短期経済観測調査(短観)によると、企業の景況感を示す業況判断指数(DI)は大企業・製造業がプラス5と、前回2020年12月調査のマイナス10から15ポイント改善。2019年9月の調査以来、1年半ぶりのプラス転換となりました。新型コロナウイルスのワクチン接種が世界で進み、景気改善への期待が高まっていることが企業の景況感を押し上げています。今後も回復が続くと思われます。

T:厚労省のワクチン接種実績を見ると、4月6日までに約130万回のワクチン接種が行われています。そのうち2回目の接種は約30万回。4月12日からは高齢者への接種も始まり、経済活動の本格化へ期待が高まるばかりです。

神様:変異ウイルスによる感染者の増加が気になりますが、なんとか感染収束へ向かいたいですね。

T:ところで、今日のランチもそうですが、最近巷に”唐揚げブーム”とも言える現象が起こっています。これはなぜでしょうか?

神様:そうなのです。まず近年、鶏肉の需要が増加しています。農林水産省によると、肉用若鶏の処理羽数及び処理重量は2014年以降右肩上がりで伸び続けています。理由としては、健康への意識の高まりがあるようです。例えば糖質制限ダイエットをする人が増えていたり、高たんぱく質であるサラダチキンが人気であることも一因です。

T:牛肉や豚肉と比べると、鶏肉は安いですよね。安くてヘルシーな食材として人気なのですね。

神様:また、外食産業では「鶏の唐揚げ専門店」が増えています。これはなぜだかわかりますか?

T:おそらく、出店コストが安く済むから、ですか?

神様:さすが、その通りです。唐揚げ専門店は出店コストが安く、調理も簡単な点が人気です。唐揚げを作るフライヤー、鶏肉などを保管する冷蔵庫、そして店舗があればできますし、一般的な飲食店より安い費用で始められます。

T:なるほど。しかし専門店が乱立すると、それはそれでブームの収束になるような気もします。そのあたりはどうなのでしょうか?

神様:そうですね。そこは慎重に検討する必要もあると思います。しかし、コロナ禍以降テイクアウトが日常の新しい生活様式として注目されました。外出機会が減り、自宅での食事機会が増えたことにより、テイクアウトした鶏の唐揚げが食卓に上る機会が増えています。実際、2020年の鶏の唐揚げの市場規模は、前年比で23%増となる1,050億円の見込みとされています。

T:鶏の唐揚げがコロナ禍の需要にも応えているということですね。

神様:共働き世帯も増加していますから、家庭で手間のかかる唐揚げが作られなくなったことも影響しているかもしれません。あるアンケートでテイクアウトを利用する際に重視することを尋ねたところ、1位は「価格が安い」、2位は「自宅ではなかなか作れない料理」がランクインしました。鶏の唐揚げはそれらのニーズにも合致していると言えますね。

T:健康志向、テイクアウトへのニーズ、安い価格、家庭環境の変化…さまざまな要因が重なって唐揚げブームが作られているのですね。これは、鶏肉需要の拡大は今後も続きそうですね。

(この項終わり。次回4/21掲載予定)

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