この4ホールでスコアを伸ばせ! 2オンを狙う基準は…【安田祐香のオーガスタ“秘密メモ”】

いよいよ今夜、現地時間4月8日から海外メジャー初戦「マスターズ」が開幕する。舞台はもちろん今年もオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブ。そんな球聖とよばれるボビー・ジョーンズと名設計家アリスター・マッケンジーが創り出したゴルファー憧れの18ホールを、日本人女性として初めてラウンドし、「私としては回りやすかった。好きなコースです」と話す安田祐香に、グリーンを中心に解説してもらった。今回は安田が「スコアの伸ばせるポイント」と語る4つのパー5の攻略法(ヤーデージはマスターズの数字)。

■2番パー5(575ヤード)
オーガスタナショナル最長で左ドッグレッグのパー5。打ち下ろしのティショットでいいポジションをキープできれば2オンも可能となっている。ここではアルバトロスも出る? ホール名はピンク・ドッグウッド。

【ティショットのポイント】FWバンカーのやや左を狙う

ティショットの狙い目は右のフェアウェイバンカーのやや左。「右に出ても傾斜で流れてきます」と、左に下がっていくホールロケーションや、アンジュレーションをうまく活用してランを稼ぎたい。

【2打目のポイント】イーグル・バーディ狙うならオーバーは厳禁

このホールのポイントは2打目。「左奥から右手前に傾斜しているので、グリーンがすごく難しい。左に打って右に流れていく」。マスターズではアイアンを持つ選手もおり、2オンを果敢に狙っていきたいが落としどころはシビア。安田は右手前ピンに対して3番ユーティリティを握り、5メートルのイーグルチャンスにつけることに成功した。ピンが左に切られた場合も練習していたといい、「左に切ってあっても手前めに打ったほうがいいと思います。オーバーしたら奥からは傾斜で速いので」とポイントを教えてくれた。

■8番パー5(570ヤード)
セカンド地点から打ち上げとなるパー5。2オンも狙える距離だが、ティショット、セカンドともにかかるプレッシャーは相当なもの。とはいえオーガスタではやさしい部類に入る。ホール名はイエロー・ジャスミン。

【ティショットのポイント】左バンカーは注意だが…入れてもリカバリー可

「このホールで気をつけるのは左のフェアウェイバンカー」と安田。逆に言えば、オーガスタ女子アマのセッティングなら220ヤード、マスターズだと314ヤードよりも飛ばすことができれば、2オンの可能性がグッと高まる。もし、入れてしまったとしても「刻んでいける距離だと思います」と他のホールと違って即大ケガにはつながらないから安心だ。

【2打目のポイント】果敢に攻めたい 刻む場合は注意点も

2打目地点は「グリーンが見えないので難しい」というが、「グリーン周りにバンカーがないですし、グリーン自体も縦長でそこまで難しくないので積極的に行くのも悪くないと思います」と果敢に行くのもアリだ。ただし、「手前50ヤードくらいのフェアウェイがボコボコしているので、刻むのであれば70ヤードくらい手前を狙ったほうがいいと思います」と飛距離と相談しないとバーディを奪うことは難しい。

■13番パー5(510ヤード)
アーメンコーナーの出口は左ドッグレッグのパー5。2オン可能な距離だが、そう簡単にはさせてくれないのがオーガスタ。1978年のマスターズでは中嶋常幸が13打要したことでも有名なホールだ。ホール名はアザレア。その名の通りこのホールには1600本ものアザレアが植栽されている。

【ティショットのポイント】ドローヒッター有利 2オンのチャンスも

バーディを獲りたいホールだけに、ティショットはかなり大事となる。「ここもセカンド地点が右から左に傾斜しているので、ここも右目にティショットを打てたらいいかなと思います」とうまく傾斜に乗せて距離を稼ぎたい。飛距離の出るドローヒッターなら、さらに2オンへのチャンスは増える。

とは言っても、左にはグリーンまでクリークが流れており、つかまりすぎればペナルティエリア行きだ。「狙いどころも広くない」と特にドッグレッグしているところまで飛ばす選手は絞られたフェアウェイに落とす精度も求められる。安田のように右に行けば、「つま先上がりで狙えなかった」とプラン変更を余儀なくされる。

【2打目のポイント】クリーク越えの2オン狙いか、刻みの3打目勝負か

2オンを狙うとなればグリーンの手前を流れるクリークを越えるショットを打たなければならない。さらにはグリーンには左奥からの傾斜があり「奥からのパッティングはかなり下る。右に切られたピンへの2オン狙いなら、ピン左手前あたりのゾーンを安全に狙っていったほうがいいと思います」。もちろん、奥にこぼせばチャンスはほぼゼロといっていい。

それならば、「刻んでも難しいですが、ケガは少ない」と3打目勝負で行くという手もありだ。安田はレイアップしてバーディ。その場合はクリークを避けつつフェアウェイ右サイド、エッジまで60ヤード付近に落としていくのがよさそうだ。

■15番パー5(530ヤード)
オーガスタナショナル最後のパー5はバーディ以上を奪いたいホール。ただし、グリーン手前にはイーグルを奪おうと2オンを狙う選手たちの夢をことごとく壊してきた大きな池がある。18年大会では前年覇者のセルヒオ・ガルシアが池ポチャ5回で、まさかの「13」という数字を刻んだ。尾崎将司も1987年大会で「11」を叩いている。ホール名はフィレットホーン。

【ティショットのポイント】狙いは右サイド 傾斜を使ってリスク軽減も

ティショットは「ちょっとだけ右サイド狙いがいいかなと思います」と安田。ここもフェアウェイが少し右から左に傾斜しており、「ちょっと右に出ても返ってくる」と傾斜を使ってリスクを減らしていきたい。左に飛びすぎると、せり出した木が邪魔になるためでもある。

【2打目のポイント】グリーンの難易度高し 狙うなら奥か

問題はセカンドショット。「狙うならしっかり打ったほうがいいと思います。13番よりは狙いやすいと感じる」。13番を刻んだ安田もこのホールは2オン狙い。グリーンを越えて右奥に行った。奥に行った場合、下り傾斜の中、グリーン手前の池に向かってのアプローチとなるが一概に悪いとは思わないという。

「2オン狙って奥に行く選手を結構見ます。アプローチで池に入る可能性もありますが、少し奥ならまだいけると思うので狙っていってもいいんじゃないかなと思います。奥まで行きすぎるとバーディの確率は減る。池に向かって打つアプローチはピンが手前で奥に行ったら難しい」

グリーンに乗せられたとしても安心はできない。「気を付けたほうがいいと思います。オーガスタのなかでも傾斜がきついというか速く感じました」。先述の奥からの傾斜が絡む上からのパットだと3メートルくらいオーバーしてしまうこともある。右から左への傾斜も激しく、範囲は狭いが、やはり上りのパットを残したい。

安田祐香(やすだ・ゆうか)
2000年12月24日生まれ、兵庫県神戸市出身、NEC所属。2019年「アジアパシフィック女子アマ」では8打差をつける圧勝を飾るなど、トップアマとしてその名をとどろかせた。同年の「オーガスタナショナル女子アマチュア」では日本人女性として初めてオーガスタナショナルでプレーし、3位タイに入る活躍を見せた。同年、プロテストに一発合格。初優勝が期待されるプロの1人である。163cm・53kg。

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