捜査情報漏えい容疑で警部補逮捕=スカウトグループに―カメラ画像を複数送信・警視庁

 国内最大規模のスカウトグループ「ナチュラル」に捜査情報を漏らしたとして、警視庁は12日、地方公務員法(守秘義務)違反容疑で、同庁暴力団対策課警部補の神保大輔容疑者(43)=東京都板橋区前野町=を逮捕した。認否は明らかにしていない。
 逮捕容疑は4~5月、同庁がナチュラルの関係先に設置した捜査用カメラの画角などが分かる画像を、2回にわたりナチュラル側に提供した疑い。
 同庁によると、神保容疑者は、2023年ごろからナチュラルを巡る事件の捜査に関与。今年4月に担当を外れていたが、何らかの方法で画像を入手したとみられる。
 同容疑者はナチュラルが開発したアプリを自身のスマートフォンに入れており、アプリ経由で画像を送信したという。同容疑者の関係先からは現金数百万円が押収されており、同庁は情報漏えいとの関連を調べる。
 ナチュラルは街で声を掛けてスカウトした女性を、風俗店やキャバクラなど全国の数千店舗に違法にあっせん。東京、大阪、名古屋など全国で活動し、22年には計約45億円の「スカウトバック」と呼ばれる紹介料を店側から得たとされる。
 菅潤一郎警務部参事官の話 全国警察を挙げて組織犯罪の検挙に取り組む中、警察官による言語道断の行為。同僚や組織への裏切り行為そのもので、徹底した捜査で事実関係を明らかにする。 
〔写真説明〕警視庁本部=東京都千代田区

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